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 金曜日は日本がお休みだった。エヌビディアの決算の余波が残り、株価はいまだに高値追いの姿である。S&P先物は5100ポイントの大台まで乗せてきて、日経先物は39625円まで値を伸ばした。

 欧米の金融当局筋からの話しは今年の利下げを急がないとする旨の発言が多く、欧米ともに短期金利の上昇が目立った。これは長期金利がやや低下したのとは対照的である。ドル相場は狭い範囲ながらも総じてドル高方向に進んだ。

 そこで「インフレ鈍化」という言葉の捉え方について見ていこう。日本と欧米ではちょっと違うような感じがする。通常、インフレ鈍化というとプラス0.8％とかだったものがプラス0.2％とかに落ち着くことを意味する。またFEDの高官などもそれを期待している。

 インフレ率が鈍化してもプラスはプラスなのだ。つまりすでに値上がってしまったものは元に戻らないと言うことだ。値段が高いままでもいいから、これ以上は上がらないでくれと言うことだ。

 一方で日本は元に戻るのがインフレ鈍化だと思っている節がある。その具体例がガソリン補助金である。補助金はガソリンが175円以上の分を補いという性質のものだから、このままガソリン価格が高止まりしていると、補助金はずっと続くことになる。高いままステイしているだけならば、補助金は辞められないというわけだ。これではインフレ鈍化だけでは不十分ということになり、欧米とは見解が異なる。

 今週は上向きに転じている住宅関連やセンチメント調査が注目になるが、利下げ期待の強さとの綱引きがマーケットでは続くのだろう。ただドル円は150円台にしっかりステイしていて、当局者の発言でもない限りは円独歩安のベースは続くことになる。何かリスクオフに転じる材料でもあれば少し変わってくるが、リスクテークへのセンチメントは強いままだ。

日本時間 15時40分

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