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田向宏行式 副業FXのススメ!

米ドル/円の150.25円割れを介入で狙えば効果的なこと
も、152円超えの介入は円安容認とされ、月足、週足、
日足レベルで170円方向へ向かうことも日本当局は把握

2024年03月26日(火)17:37公開 (2024年03月26日(火)17:37更新)
田向宏行

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【田向メルマガからお知らせ】

 田向さんのメルマガ『田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX!』は配信開始から半年を迎えた。

田向メルマガは半年間でどれくらい儲かっているのか―――チャートの分析やトレードの提案をしても、自身のポジションや売買シグナルを配信しない田向さんだが、それでも田向メルマガの実績を確かめる方法は存在した。

 ダウ理論が上向きに転換したら買い、下向きに転換したら売る「ダウ理論の転換トレード」で、田向メルマガの実績を検証したらどうなったのかをまとめたので、メルマガ購読者や購読を検討している方は参考にしてみてはいかがだろうか。

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半年で1000pips超の利益! ダウ理論の転換トレードで、米ドル/円は2度の一撃600pips超。流れが変わるポイントをメルマガで先取りし、逆指値注文でトレード完結!


米ドル/円の152円はとても大きく重要な壁。超えれば日足、週足、月足レンジを上抜け、より高値に向かう可能性

 米ドル/円日足は、前回のコラムでご案内した3月1日(金)高値150.71円をコラム掲載した当日(3月19日)に上抜けて、上昇しました。ダウ理論では日足レンジが上向きに転換しています。

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米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

 その後、米ドル/円は3月22日(金)高値151.85円まで上昇しています。150.71円の上で買った人は、約1円幅の利益になりますが、実際の収益幅は値動きの半分ぐらいなので、50pips程度かもしれません。

 この収益幅については、2月20日(火)のコラムで触れていますので、こちらをご参照下さい。

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 3月22日(金)高値151.85円の上には、週足レンジ上限である昨年(2023年)11月13日(月)高値151.89円、そのさらに上には、月足レンジ上限である2022年10月21日(金)高値151.93円(月足レンジ上限)があり、米ドル円の上値を抑えています。

 これらの過去の高値はいずれも152円手前にあり、152円がドル円の大きな壁になっていることがわかります。

 そして、152円を超えると、日足だけでなく、週足、月足もレンジを上抜けることになり、米ドル/円相場はより高値に向かう可能性が出てきます。

 よって、152円は米ドル/円相場にとっては、とても大きく重要な相場の壁です。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

日銀が政策変更したのに円買いにはならず、151.80円まで上昇したという値動きの事実は、日本の金融当局も当然把握

 先週(3月18日~)から今週(3月25日~)にかけては日銀会合(日銀金融政策決定会合)もあり、3月19日(火)に日銀はこれまでのマイナス金利を止め、ETF(上場投資信託)等の買い入れも止めて、大きく政策を変更しました。金融緩和から引き締めに大きく舵をきったわけです。

 しかし、日銀会合翌日の3月20日(水)はFOMC(米連邦公開市場委員会)があったこともあり、米ドル/円相場は昨年11月16日(木)高値151.42円を上抜けて151.80円まで上昇しました。

 昨年高値となっている11月13日(月)高値151.89円は上抜けませんでしたが、日銀が政策変更したのに円買いにはならず、151.80円まで上昇したという値動きの事実は、日本の金融当局も当然把握しているはずです。

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仮に当局が介入を実施した場合、150.25円を割れば、日足チャートに従う買い手の決済を巻き込んで下げられる可能性が強まる

 そして、もし当局が介入するなら、一度安値が出来てチャートが崩れやすい状態になってからの方が、介入の効果を生みやすいだろう、ということもメルマガでお伝えしましたが、それが実際に起こりました。

 3月20日(水)に151.80円まで上昇した翌日(3月21日)、米ドル/円相場は150.25円まで下げます。

 これで日足チャートは、3月8日(金)からずっと上昇していましたが、安値ができました。これまでの日足の安値は3月8日(金)安値146.46円でしたから、安値は大きく切り上がりました。

 これにより、日足レンジは更新の可能性ができ、またこの150.25円を割ると日足チャートが崩れやすくなる可能性が出てきます。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

この値動きは、円安進行を気にする日本当局にとっても待っていた物だったかもしれません。金融当局も当然チャートの形状は理解していますし、チャートが相場に与える影響も知っているはずです。

 3月22日(金)に151.80円の高値が更新され、151.85円まで上昇すると、ダウ理論の日足レンジが146.46~151.80円から150.25~151.85円に切り替わりました。

 よって、仮に当局が介入を実施した場合、150.25円を割れば、日足チャートに従う買い手の決済(=売り)を巻き込んで下げられる可能性が強まります。

 これまでの日足レンジ下限は146.46円でしたから、ここを割り込まなければならなかったのですが、150.25円になれば、かなり狭くなります。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

米ドル/円は当局が152円は死守する強い意思を示すなら、チャートの形が整っているが、152円超えなら170円へ向かう可能性

 こうしたチャートの背景があってかどうかはわかりませんが、3月25日(月)になってから神田財務官が口先介入を始めました。これは日足チャートの形が整ったタイミングとも言えます。

 米ドル/円相場がこのままジワジワと下げて150.25円を割り込めば、ダウ理論どおりに下げる可能性が高まります。こうなると当局は何もしなくても済むかもしれません。

 一方、上昇して152円に乗せた場合も、日足レンジ下限は150.25円のままである可能性が十分にあります。このため、仮に152円台に上昇したとしても、150.25円を割ると下げる可能性があります。

 加えて、もし当局が介入すれば、150.25円を割り込めば買い手のストップを巻き込みやすく大きく下げる可能性が高まりますし、前述のとおり、当局もそれを狙う方が効果的なのはわかっています。

 米ドル/円の上値を抑えている月足レンジ上限の151.93円の高値は、2022年に当局が介入した高値です。

 ということは、これより上の水準で介入をするなら、市場は日本当局が151.93円より円安を容認したと受け取る可能性があり、介入効果が薄れてしまうでしょう。

 また、チャートも月足、週足、日足レンジが切り上がるので、上昇しやすくなり、これは当局の望むところではないかもしれません。

 また、今回は日銀が金融引き締めに動いていますから、「円安はファンダメンタルズに一致しない投機的な動き」と当局は主張することもできます。そうなると、仮に介入を実施しても他国への説明ができます。

 米ドル/円日足は152円と150円のどちらを抜けるかで動き出しますが、当局が152円は死守するという強い意思を示すなら、チャートの形が整ってやりやすくなってきていると思われます。

 一方、そうした状況はチャートを読める市場参加者は理解しているので、介入前に買いポジションを整理して自然に下げていくかもしれません。

 それでもなお、151.93円を上抜けて152円に乗せていくようなら、米ドル/円は青天井で170円方向へ向かう可能性が出てきます。

【※関連記事はこちら!】
米ドル/円は150.87円を上抜けるかに注目だが、152円の歴史的高値が相場の大きな壁に! 突破すれば170円とか180円とか起きるかもしれないが、日本当局も当然把握(2月20日、田向宏行)

 いずれにせよ、152円と150円のどちらを超えていくかが米ドル/円相場の注目点です。


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