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 ECBは金融政策に変更なしで、市場の期待通り。肝心の今後の方針についてだが、ラガルド総裁は6月会合での利下げを示唆した。利下げの環境は整ったとし、FRBなどの動向には関係なく、データ次第だと明言したのだ。

 FEDの6月利下げが完全になくなったと見られるなか、ECBの6月利下げはある程度のインパクトはあった。ただそれでも市場のシナリオ通りなのでユーロドルが大きく振れることはなかった。

 PPIは予想通り、というよりも、高めの数字が出てくることに警戒を高めていたため、かえって低めに出たとも言えよう。それで前日のCPIの時とはちょうど逆の相場展開となった。数字が出た直後はドル金利が低下し、そしてドル安も進行。株価も跳ね上がった。

 しかし1時間もすると、ドル金利、特に短期金利の上昇が際立ってきて、それで相場の流れは逆転した。ドル相場は再び上昇し、ユーロドルは1.0700まで低下し、ドル円は153円台に乗せて安定化した。

 こうなってくるといつ介入のフローが飛び出てくるのかというのが焦点となる。口先では「断固とした措置を講じる」といっているのだが、153円台まで来ても何もしない。相場はおっかなびっくりだが、大台を上げてきても何も起こらないと、妙な安心感が醸し出され、それがかえって相場を底堅くしている。

 ひょっとして「断固として」やるというのも、主計局を突っついて5月分からのガス電気代の補助金を再びつけると言うことくらいかも（笑）。円買い介入して本格的な円高相場になってしまうのも、政府の好まざるところだろうから。

日本時間 15時45分

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