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 CPIが出た。内容は予想されたこととはいえ、とても高いものだった。市場が期待しているようなインフレ率の鈍化は見られそうもないと言うことで、マーケットでの様々なポジションの調整が進むこととなった。

 まずは金利である。ドルの短期金利の年内見通しは、利下げはあったにしても１回がいいところ。指標によっては２回もありうるというレベルまで金利上昇が進んだ。それに応じて２年債や３年債といった短期債もいっせいに利回りは上昇。10年債は4.5％という節目を越えてきた。

 米国株は大幅安となったが、雇用統計のときに上がった分を吐き出しただけなので、レベル自体は依然として相当に高いまま。これも年内利下げの見通しの引き下げによってボディブローのように効いてくるだろう。

 為替相場は素直にドル高で反応した。ユーロドルもドル円もおよそ120ポイントくらいのドル上昇となった。とくにドル円は警戒感がある中での上昇であって、ついに153円台まで上がってきた。これは湾岸危機以来の高値である。

 念願の152円台を上回ってきたドル円だが、これで政府の介入の思惑が強まるのは避けられないだろう。今はワシントンで首相がトップ会談に臨んでいるので、介入を控えるのか。それとも相手国の要人も多くがいるはずだから、アメリカ側の了解も取りやすいので、すぐにでも実弾介入に踏みきるのか。いずれにしてもこの153円近辺で何もやらない日々が続くと、それは現状のレベルを当局が容認しているということになる。

 私もドル円を短期的とはいえ、ショートに振ってみたいが、相場が円安に向いていかない以上はポジションを傾けて持っているのは辛いものだ。だからといって介入らしき動きが出てきてから売り込んで行っても、ろくなところでしか売ることができず、返ってショートカバーで痛い目に遭うことが容易に想像される。

日本時間 15時00分

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