エヌビディアの決算を無事終えたマーケットの次の課題は「金利高」
みなさん、こんにちは。
先週注目が集まっていたエヌビディアの決算が無事終わり、今週前半のマーケットはリスクオンに傾斜。
5月28日はエヌビディアが7%超の大幅高となったことをきかっけに、ナスダックは史上最高値で取引を終えました。
ところが29日の米国株市場では3指数が揃って反落。
要因は主要国の金利の上昇です。
先週(5月20日~)はRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の利下げ開始が、2025年後半からと予想が大きく後退したことで、ニュージーランドの金利が堅調。
(出所:TradingView)
ドイツでもインフレが加速し、利下げ見通しが後退しています。
日本の金利もじり高に推移、米国は短中期債の入札が不調で、米金利は反発。
これだけの主要国の金利が反発すると、やはり株にはネガティブです。
本日(30日)の日経平均株価は一時2.00%も急落し、クロス円も総じて反落へ。
ユーロ/スイスフランは調整局面入り
では、主要国の金利高も踏まえて、来月に向けて各通貨の動きを展望してみましょう。
まず、株の反落によるリスクオフでユーロ/スイスフランが0.9860フランへと反落しています。
(出所:TradingView)
ただ、日足のTD Sequential*が示唆しているとおりに、0.9930レベルを高値にユーロ/スイスフランは調整局面入りしたと見ています。
(*TD Sequential=筆者が使用するトム・デマークの最高傑作といわれるインジケーター)
調整局面を終えれば、再び1.000フランへと反発開始する公算が高い。
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米ドル/円は引き続き155~160円のレンジ圏内での推移
円金利が上昇する一方、ドル金利も反発しているため、金利の動向は米ドル/円に対してはニュートラルになると連想しますが、米ドル/円はドル金利の上昇の影響が大きいため、続伸。
一時157.71円まで上昇しています。
ただ、このレベルは今月、日銀が2回目のドル売り介入を実施したレベルと同じ水準であること。
そして株急落によるクロス円の下落が米ドル/円の上値を抑えています。
(出所:TradingView)
よって、米ドル/円は引き続き155~160円のレンジ圏内での推移。
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クロス円の下落は一時的、中期の押し目買いチャンス
次にクロス円の動向です。
本日のクロス円の下落も一時的だと見ています。
まず、クロス円の上昇を牽引してきた英ポンド/円が大きな節目である200円台まで反発しており、いったん調整する可能性が高いこと。
(出所:TradingView)
次に主要通貨の金利は上昇していますが、十分に利下げを織り込んだことからの反発であり、連続利上げが予測されるような状況でもないため、株の下落も限定的であること。
よって、主要通貨の流れは変わらず、米ドル/円は155~160円のレンジ圏内での押し目買い。
(出所:TradingView)
RBNZの利下げ開始時期が大きく後退したニュージーランドドル/円も100円をメドにした上昇トレンドは変わらずと見ています。
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