YouTube動画「マットキャピタル今井雅人のFX戦略メモ」では、今井さんがトレード戦略を中心に為替マーケットのポイントを解説します。メルマガ「ザイFX!FXプレミアム配信with 今井雅人」とも連動しているので、コラムと合わせてご覧いただきトレードの参考にしてください。
【※関連記事はこちら!】
⇒元邦銀チーフディーラー今井雅人のYouTube「マットキャピタル今井雅人のFX戦略メモ」始動!ザイ投資戦略メルマガ連動のFXトレード戦略を毎週配信!
為替相場は金利差を取りにいくトレードが有効な状況が継続
当局の為替介入によって、米ドル/円は一時荒れ相場になりましたが、この1~2週間で落ち着きを取り戻してきました。完全に正常化したということでいいと思います。
(出所:TradingView)
今後についてですが、金利差を取りに行くトレードが有効な状況は続くでしょう。
メキシコペソ/円は多少の上下はありますが、比較的安定しており、スワップ金利を稼ぐには絶好の環境が続いています。9.5円程度まで徐々に上昇していくと予想しています。
(出所:TradingView)
★ザイFX!と、今井雅人氏がタッグを組んで為替情報を配信する「ザイFX!プレミアム配信 with 今井雅人」では、実践的な売買アドバイスをメルマガで配信! メルマガ登録後10日間無料です。
米ドル/円は底固めしながら再び160円を目指す展開か
さて、それは差し置き、今週のコラムでは米ドル/円を取り上げたいと思います。
米ドル/円は、為替介入から少し時間が経過したここまで、153円台から156円台で推移してきました。
しかし、今後は155円から156円台を下固めしながら上昇に転じ、再び160円を目指す展開になってくると予想しています。
(出所:TradingView)
そのもっとも大きな要因は米国の金融政策です。昨日(5月22日)、4月30日~5月1日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が公表されました。
その中で、「最近の経済指標はディスインフレの過程に想定していたより時間がかかりそうなことを示唆している」と早期の利下げに否定的な内容があっただけではなく「数人の当局者は必要ならさらなる引き締めに意欲」と利上げの可能性すらあると、非常にタカ派の内容となっています。
私も以前からそんな簡単に利下げが出来るような状況ではないということを繰り返しお伝えしてきましたが、いよいよそれが現実化してきています。
そうなると基本的に米ドルは強い展開が続くということになります。また、日本のほうも、10年国債の利回りが1%を超えてきたものの、マーケットがそれほど円高に反応しないのは、日銀が景気を支えるために、迅速かつ大幅な金融の引き締めはできないことをわかっているからだと思います。
(出所:TradingView)
★ザイFX!と、今井雅人氏がタッグを組んで為替情報を配信する「ザイFX!プレミアム配信 with 今井雅人」では、実践的な売買アドバイスをメルマガで配信! メルマガ登録後10日間無料です。
米ドル/円が再び160円に達しても為替介入はやりにくくなっている
以上の前提に立つと、今後も日米の金利差は現状維持が続くため、米ドル/円には上昇圧力がかかってくるということです。
ただ、繰り返しになりますが、8-9兆円もの米ドル売り・円買いが日本政府によってマーケットに放出された影響は中長期的にはマーケットが吸収してしまうものの、短期的には多少残るので、前回のように一気に160円まで急上昇するような展開にはならないと思います。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は153円台を買い場、156円台は売り場に設定!円売りを基本戦略としながら、エントリーはポジション調整の円買い局面を狙う! (2024年5月10日、今井雅人)
しかし、引き続き金利差を背景とした米ドル買い・円売り需要は旺盛で、米ドル/円はじわじわと上昇していく展開を想定しています。当面は158円程度を上値の目途としておきます。
なお、今度160円に達することがあったとしても、前回よりは介入はやりにくくなっています。それは、以前のコラムでご紹介した通り、米側がいい顔をしないという点と、介入資金の余裕度の点です。
当面、米ドル/円の買い戦略を維持しておきます。
(出所:TradingView)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)