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 昨日は夕方の18時半からの石破首相のぶら下がり記者会見によって相場が動いた。日銀総裁との今後の金融・経済環境の話し合いがもたれた後での会見だったので、余計に注目が集まっていた。もちろん従来に言ってきたことと異なる意見を述べたわけではない。

 しかし「今は利上げすべき時期ではないことを確認した」というフレーズが、植田総裁の言及してきた「まだ時間的な余裕がある」というコメントと重なって、円売りに弾みがついたと言えよう。

 ニューヨーククローズにいたるまで、ドル円もユーロ円もほぼ一直線に３円近くも円安が進んだ。その間はほとんどアメリカの経済指標による影響は少なかった。米国株も値幅は小さく収まった。

 植田総裁が「時間的余裕がある」と言ったのは、少なくとも次も金利会合では利上げをしないという意味に取られている。「急がない」ということはそういうことだ。余裕を見せたことで円安が加速したらどうするのか。

 次の会合までは１ヶ月しかない。１ヶ月あれば簡単にドル円は10円も上がるだろう。ドル円が再び155円台を越えてきても、まだ時間的な余裕とか言っていられるのだろうか。

 マーケットはそれを見に行きたがっているようだ。ドル円をロングにして円キャリートレードの形式を取ったにしても、まだ十分にペイするだけの金利差が存在する。今月は激しい円安がもたらされる相場展開になるのではなかろうか。

日本時間 15時30分

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