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 昨日は東京時間で147円台乗せし、その後は50ポイントくらいの押し目で済んでニューヨーク時間では再び147円台乗せをした。ドルを買いたいビッド勢が引かないためだ。それだけ石破・植田会談の方針擦り合わせが効いているということなのだろう。

 今夜は雇用統計である。就業者数は13万から16万人の増加が見込まれている。この見込み自体もすでに景気減速気味のものであり、パウエル議長の発言での「利下げする時期が来た」に合致するものである。それゆえこの数字が25万人とか出てくると雇用は依然として強いということになり、FRBの見通しははずれたことになる。

 そうなると利下げの織り込み具合はかなりの調整を強いられ、米国株は大幅下落、ドル金利は短期も長期も上昇、ドル相場は吹き上がるだろう。パウエル議長が追加的な利下げには「時間的な余裕がある」と言い出すようになったら、それは相場全体に大きな反動を引き出すことになる。

 一方でIMFからは「日本は予定通りにデータを見ながら利上げを続けるように」との催促が入っている。これはドル円が150円レベルを超えてくるようならば再び輸入インフレの目が出てくることになるので、躊躇なく金利を上げるようにという要請だ。

 「時間的な余裕がある」と言っていられる時間もそれほどもないのではないだろうか。あっという間に160円近くまで戻そうものならば、今度は日本が「タイム・ハズ・カム」と言わないといけなくなる。ドル円が140円を底にして戻ってきているのを喜んでいる場合ではないということでもある。

日本時間 15時20分

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