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 雇用統計は予想よりもたいへんに良かった。就業者数は25万人台の増加だったので、ADP雇用の結果などで懸念されていた景気減速は払拭された。失業率も4.1％だったので完全に良かったわけだが、これではFEDが予想している年末までには4.4％まで悪化するだろうとの見方が逸れることになる。これでは利下げ、しかも50ベーシスも利下げしたのは何のために急いだのかと問われることになりそうだ。

 平均賃金もプラス0.4％となって、久しぶりに見る高さだった。これらのデータを受けてドル金利は急騰。とくに長期金利は10年もので4.0％に戻す勢いとなった。それにともなってドル相場は上昇。ドル円は149円を瞬間的につけた。利下げ観測が後退したのにもかかわらず、景気の腰折れがないというほうを好感して、米国株は上昇。いいとこ取りしたかたちだ。

 発表とともにドル円は146.60あたりから2円近くも急騰。この間に私は何度も買ってみようとしたのだが、すぐにステージが変わってしまい、思い切りが悪くて買えなかった。根っこがドル円がストロングにブルではないので、このような不様なことになったのだろう。東京時間での石破首相の所信表明では大きな円相場の動きもなかったので、よく動くと想定してのアクションではなかったということだ。

 今週は後半にインフレ関連の指標が並んでいるが、インフレに対する関心は薄れてきているので、マーケットの注目度はかなり薄い。中東情勢の悪化が悪い方向に出て原油価格が80ドル台にまで乗せてくると話しは別だが、そうでもない限りは米国株だけが市場のリスクを左右する相場展開になるだろう。

日本時間 15時30分

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