14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は一時158.10円まで下落した。ベッセント米財務長官が「韓国のウォン安はファンダメンタルズと整合しない。為替市場の過度な変動は望ましくない」と述べたことを受けてドル安・ウォン高が進行し、思惑的な円買いが優勢になった。ユーロドルは1.1662ドルまで上昇した後、1.1636ドルまで反落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、まずは12月の国内企業物価指数や輸入物価指数を見極めたい。その後は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒していく展開が予想される。
8時50分に発表される12月の企業物価指数は、前年比+2.4%と予想されており、11月+2.7%からの低下が見込まれている。12月の輸入物価指数が11月の前月比+1.5%、前年比-1.8%から上振れか、それとも下振れかを確かめることになる。
2025年の輸入物価指数が前年比でマイナスが続いた背景には、ドル円が155円程度をトップに円高傾向にあったことがある。しかし、年初からのドル高・円安基調が放置された場合、26年1月以降の輸入物価指数がプラス圏に浮上する可能性が高まるため、輸入企業による値上げ圧力が高まることになる。
高市政権は物価高対策を喫緊の課題として標榜しており、輸入物価指数の上昇を抑えるためには、160円程度を防衛ラインにして、ドル売り・円買い介入に踏み切らざるを得ないと思われる。
片山財務相はワシントンでベッセント米財務長官と会談し、「一方的に円安が進む場面がみられて非常に憂慮している」との認識を伝達し、「ベッセント米財務長官も、こうした認識を共有した」と述べている。同行していた三村財務官は「日米の財務官レベルが外国為替相場について連携し、絶えず状況を連絡し合うことになった」と述べている。
そして帰国後は、急激な円安に関して「極めて遺憾であって憂慮している。その見方については日米財務相ともに共有した」と述べた。その上で、日本政府としては「日米財務相共同声明の考え方を踏まえて、投機的な動きを含めて行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」と強調した。
ベッセント米財務長官は「韓国のウォン安はファンダメンタルズと整合しない。為替市場の過度な変動は望ましくない」との考えを示したほか、本日朝方に「日本との為替レートの過度な変動は望まない」と発言し、過度な円安を牽制している。
昨年9月の日米財務相共同声明では、「為替市場における介入が検討されるような場合、介入は、過度な変動を伴う、又は無秩序な減価・増価への対応として等しく適切と考えられるとの想定の下、為替レートの過度の変動や無秩序な動きに対処するためのものに留保されるべきことで一致した」と言及されていた。
さらに、三村財務官も、最近の為替について、経済的なファンダメンタルズを反映しているようには見えないと指摘した。そして、動向を分析するに当たって「最もいけないのはボラティリティー(大きな変動)だ。円安に伴う輸入インフレのデメリットが目立つという声もいろんなところから聞こえてくる」とも述べ、ボラティリティーや輸入インフレの抑制を強調した。
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