■中国よりもインド・ブラジルの経済が深刻
最後に新興国・発展途上国ですが、2012年が5.3%、2013年が5.6%と、それぞれ0.3%、0.2%の引き下げとなっています。
新興国のなかで、際立って経済規模が大きい中国の成長率が0.2%程度ほど引き下げられていますが、それ以上に深刻なのは、インド・ブラジルです。
両国とも2012年の経済予測は、1%以上、下方修正されています。
急激な変動要因が見当たらないなかで、このような大幅な下方修正は、異例と言わざるを得ません。
このように、世界経済は非常に厳しい状況になってきています。
■世界経済は深刻でも極端な円高にはならない
このような状況は、為替相場においては円高要因となるでしょう。
ただ、先週のコラムでもお伝えしているように、私自身は、ここから極端に円高が進むような動きはイメージしていません。
【参考記事】
●豪州が利下げしたが、豪ドル/円は押し目買い、下抜けたら一転売りの作戦!(10月4日、今井雅人)
その鍵を握っているのは、やはりポジション動向で、円売りポジションがほとんど溜まっていない今の環境下では、ちょっと悪い材料が出てきても、極端な円高に進む可能性は高くないと思っています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 vs 円 日足)
ただ、そうは言っても経済がこれだけ悪いと、ドンドン上昇していくような円安相場も難しいでしょう。
結果として、相場は全体的に動きが鈍くなってくるのではないかと思っています。
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