■資源国通貨、豪ドルと加ドルの下落は続いている
みなさん、こんにちは。
前回のコラムのとおり、2014年は「資源国、新興国から先進国」へと資金が還流するというのがマーケットのひとつのテーマ。
【参考記事】
●巨額M&A!サントリーが米ビーム買収!少子高齢化と円安の隠れた関係とは?(1月23日、西原宏一)
そのテーマのとおり、資源国通貨である豪ドルと加ドルの下落は続いていますが、その下落が徐々に加速してきました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/加ドル 日足)
■下落を加速させたのは新興国通貨の急落
豪ドルや加ドルの下落を加速させたのが、新興国通貨のアルゼンチンペソとトルコリラの急落です。
(出所:CQG)
先週(1月20日~)後半には、新興国通貨の1つ、アルゼンチンペソが2日間で約13%も暴落。
(出所:CQG)
この暴落のきっかけは、中国のシャドーバンキング問題にあるのですが、ここでは説明を割愛します。
アルゼンチンペソに続き、南アフリカランドも急落。
■トルコ中銀は4.25%の大幅利上げで対応するが…
この緊急時に、TCMB(トルコ中央銀行)は4.25%という緊急大幅利上げで対応。
【参考記事】
●トルコが政策金利を4.25%上げて12%に! 暴落していたトルコリラが一転、急上昇!
ただ、効果があったのは1月29日(水)のアジア市場のみ。大幅利上げは短期資金を呼び込むことができますが、株式市場にはマイナス。
1月29日(水)には、SARB(南アフリカ準備銀行[南アの中央銀行])も0.5%利上げしましたが、通貨安は収まらず。
■豪ドル/米ドルのターゲットは0.85ドルから0.80ドルへ
この動きに呼応して豪ドル/米ドルは、一時0.8658ドルまで下落し、スティーブンスライン(※)の0.85ドルまであと150ポイント。
ただ新興国通貨の暴落により、豪ドル/米ドルのターゲットが0.85ドルから0.80ドルに下がってきています。
(※編集部注:「スティーブンスライン」とは、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])のスティーブンス総裁が「それ以上だと豪ドルが高すぎると思っている」と考えられるライン)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足)
米ドル/加ドルは、1.1189ドルまで急騰し、高値メドの1.14ドルに向けて上昇が加速。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/加ドル 1時間足)
そして、一連の新興国通貨の急落が…
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