■ドイツ10年物国債の混乱はいずれ収束も、時間を要するか
ドイツ10年物国債急落のきっかけは前回のコラムでご紹介したビル・グロス氏のコメントが影響しています。
【参考記事】
●人生最大の売りチャンスで独国債急落! 独国債利回り急騰でユーロは上値追いか(5月7日、西原宏一)
加えて、「新債券王」といわれる、投資家のジェフリー・ガンドラック氏(※)が「ドイツ2年物国債の空売りで高い収益を得る可能性がある」とコメントしたことも大きく影響している模様。
(※編集部注:「ジェフリー・ガンドラック氏」は、米国の資産運用会社「ダブルライン・キャピタル」の共同創業者。世界的に有名なファンドマネージャーで「債券王」の異名を持つビル・グロス氏に代わり、「新債券王」として市場の注目を集めている)
繰り返しになりますが、ECBが大量に資金供給をしていることから、ドイツ10年物国債の混乱も収束すると想定されています。
(出所:CQG)
ただ、2013年4月の日銀による異次元緩和から2カ月を経て、日経平均と米ドル/円が急落し、再びメイントレンドに回復するまで、しばらく時間を必要としたように(前回のコラムを参照)、今回のドイツ国債とユーロの混乱も5月末ごろまで調整に時間がかかるのではないでしょうか?
【参考記事】
●人生最大の売りチャンスで独国債急落! 独国債利回り急騰でユーロは上値追いか(5月7日、西原宏一)
ユーロ/円は、2014年12月8日(月)高値149.78円から2015年4月13日(月)安値126.09円の38.2%戻しが135.10円レベルであり、本稿執筆時点ではこのレベルをブレイクしつつあります。
(※編集部注:本記事が執筆者の西原宏一氏より寄稿された5月14日(木)15:30以降、ザイFX!編集部が編集作業をしている最中にユーロ/円は、上記で西原氏がポイントとしている135.10円を上抜け、136円台まで上昇しています)
(出所:米国FXCM)
英ポンド/円に加えて、豪ドル/円も堅調に推移しており、96円台を回復。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
ECBトレードのアンワインド(巻き戻し)が続く中、反発を続けるユーロ/円に注目。
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