■死ぬ気で全部取りが営業スタイル! 生き残る術って?
ここまでお話をうかがうと、Aさんは本業でも営業部の所属でありながら、アナリスト的な業務までこなしており、さらにネタをやったり、「にほんばっしー」の活動にまで取り組むなど、かなり多忙を極めていると思うのですが、通常、営業という立場でここまでやるものなんですか?
「いや、やらないですね(笑)」
ですよね!?
「僕は、たまたま大学院の専攻で統計学に力を入れていたということもありますし、債券トレーダー上がりなので、そこを強みにして本業でもお客さんにアプローチしているんです。講師やプレゼンもできるタイプの営業としてね」
それに、さらにネタと「にほんばっしー」ですもんね?
「そう。ネタもやりながら、ちゃんと朝は3時半に出社! 全部取りを死ぬ気でやるっていうのが僕の営業スタイルなんです。今って、悟り世代なんていうのがありますが、僕は、昭和の日本みたいに、月月火水木金金みたいにストイックでありたい。そして、インテリジェンスであれ、エンターテイナーであれ、というのをモットーにしています」
午前0時~1時くらいに帰宅して、午前3時半には出社、それを毎日、何年も続けるって、死ぬ気でやらないとできない気がします…。
「もっと言うと、僕が卒業した高校の校歌に、『知徳併進』、『質実剛健』って言葉が出てくるんです。これを地でいける人間になりたい。僕が勤めはじめてから、今の勤務先では、すでに所属チームの人間が3回も入れ替わっています。今は、僕が一番の古株なんですが、このスタイルは、そんなチームで生き残る術でもあるんです」
わずか5年足らずで3回も人員が入れ替わるって、厳しい環境ですね…。生き残る術と言いますと?
「人の印象に残るようにしたり、他の人が乗り込めない領域でやっていくこと。これが生き残る術や知恵です。ネタや『にほんばっしー』も、その一端。金融機関の営業部に所属する人間で、ゆるキャラの着ぐるみを着る人はいないでしょう!?(笑)」
うん。いない!
■ポジティブな社畜っていい! 第二の「にほんばっしー」!?
社畜の妖精「にほんばっしー」のSNSでも、社畜飯とか社畜の月曜とか、いたるところで、社畜、社畜と出てきますが、Aさんは、めちゃくちゃポジティブな社畜ですよね?
「はい。ポジティブな社畜です! そう言えるのってなんか良いですよね」
「ポジティブな社畜」と言えるのは、「なんか良い」と語るAさん。ハードな毎日を送っているはずですが、疲れ切っている様子はなく、めっちゃパワフルです!
どう考えても疲労困ぱいになりかねない生活スタイルだと思うんですが、お会いさせていただいた感じ、Aさんから疲れ切っているという印象は一切受けません。
「YES! 僕は、自分でどんどん活動範囲を広げていくんです。そうした活動が日経平均を押し上げることにつながり、回り回って僕の財布にも返ってくるんじゃないかと思っているんです。それでちょっとずつ、日本を良くしていきたいなんて思っています」
2015年は、リクルーティングのヘッドもしているというAさん。こうした話をリクリーティングの場でもどんどんしていきたいとのことですが、いずれ、第二のにほんばっしーが出てくるなんてことも? という質問に対しては…。
「もし、出てきてくれたなら、全部引き継ぎますね(笑)」
とのこと。どんな仕事よりも、一番キツそう。でも、楽しそう! 新たな「にほんばっしー」の誕生も間近かも!?
■中の人があの人だったら、「追加緩和しないバシ!」って?
最後に、ザイFX!の読者へひと言!
「『リスクを取らないことがリスクだ!』 Byビル・ゲイツ。これ、相場でも恋愛でもそうです。リクルーティングの場でも言ってます(笑)」
「にほんばっしー」の今後の展開についてもあわせて、お願いします。
「『にほんばっしー』の展開については、スポンサーの意向にもよりますが、ゆるキャラもちょっと下火だし…。
でも基本は、金融キャラ路線でいって、将来的には、『にほんばっしー』をモー●テ(モーニング●テライト)に出したいですね。で、実は日銀の黒田総裁が中に入っててみたいなのを想定しています。それで、『追加緩和しないバシ!』って言ったりして(笑)」
「にほんばっしー」の中から、黒田総裁が出てきたらお茶の間どころか、世界中がぶっ飛ぶでしょうね…。ドラギECB総裁の紙吹雪事件どころではありません…。
最後まで茶目っ気たっぷりのAさんでした。
ということで、みなさん、これからも超ポジティブな「中の人」こと、Aさんと、社畜の妖精「にほんばっしー」のさらなる活躍に注目するバシよ~!
(取材・文/ザイFX!編集部・向井友代 撮影/和田佳久)
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