※本記事は公開時点の古い内容を含んでいます。税金に関する最新の情報は国税庁の公式サイトや以下の関連記事などを参考にしてください。
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⇒FXの「税金」と「確定申告」を詳しく解説! FXの税金の基本情報、確定申告のやり方や申告に必要なもの、知っておきたい節税対策についてもまとめて紹介!
2015年、FXで稼いだ人、確定申告は済ませただろうか? 2015年分の確定申告は2016年3月15日(火)まで。忘れずに行なっておこう。
「自分は確定申告が必要? どうやるの? てか確定申告ってなんだっけ?」なんていう人は、こちらの記事を参考に。
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本音で教えてくれた確定申告事情
税金の世界って建前が多い。知りたいことがあっても、「詳しくは最寄りの税務署で確認を」なんて言葉で逃げられちゃうことも頻繁。そこで今回は、2人のFXトレーダーによる実際の確定申告の様子を覗いてみよう。
「ちょうど昨日、書類を作ったばかりなんです!」
そう話すのは、ザイFX!でもおなじみ、ひろぴーさんだ。ひろぴーさんは、2015年11月から専業トレーダーに転身したばかり。逆に言えば、2015年までは会社員とトレーダー、二足のわらじを履いていたから、読者のみなさんと立場も近い。
ザイFX!の「FX取引ツールを本音でレビュー」でもおなじみのひろぴーさん。2015年11月からサラリーマントレーダーから専業トレーダーに転身。スイングトレードを得意とする若き理論派トレーダーだ。確定申告もしっかりやってます!
準備は損益計算書のダウンロードから
確定申告の準備、ひろぴーさんは、まず何から始めるのだろう?
「まずは1月になったら、去年取引したすべてのFX会社のウェブサイトで損益計算書をダウンロードします。僕の場合、10社くらいで取引していたので、10社すべての損益計算書(※)をダウンロードして印刷します」
(※編集部注:「損益計算書」は、「年間損益計算書」、「年間損益報告書」、「年間取引報告書」など、FX会社によって名称が異なる場合もある)
会社によって形式はマチマチだが、損益計算書には1年間の取引の合計損益やスワップ、手数料などが記載されている。
たとえば、サラリーマンで給与収入額が2000万円以下の場合であれば、取引したすべての口座を合計したFXなどで得た利益が20万円を超える場合は確定申告が必要になる。
「僕はGMOクリック証券などでCFDもやっているんですが、扱いはFXと同じ。FXとCFDの損益を合算して計算します」(ひろぴーさん)
「FXで30万円儲けたけど、CFDで20万円損した」なんて人は、損益を通算して利益10万円になる。FXと損益通算できる金融商品については、こちらを参考に。
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負けても心を折られずに申告を
損益がマイナスの人も、「繰越控除」で翌年以降の課税所得を圧縮できる可能性があるので、念のため確定申告しておこう。
「でも、負けてると心が折れて確定申告したくなくなっちゃうんですよね。僕もFXを始めた年は100万円くらいのマイナスだったのに申告しなかった。損失を繰り越しておけば、翌年以降の税金を圧縮できたんですけどね」
気になる経費、西原メルマガの費用も認められた
損益を計算したら、次に経費の計算。FXでの所得には必要経費が認められているから、その分、課税所得を圧縮できる。FXのために使った費用がある人は、ちゃんと領収書を残しておかないと損だ。
「僕は結構、いろいろ経費に入れています。たとえば、大阪で開催されたセミナーに参加した時の新幹線代や、FXの勉強のために買った書籍、FX界の諸先輩方に教えを受けたときの飲食代、それに取引に役立てるために購読しているメルマガ『西原宏一のトレード戦略指令!』も」
西原さんのメルマガは月6600円(税込み・2024年2月時点)。1年間で7万9200円になる。購読していればFXに役立つし、経費にも参入できる。
【参考コンテンツ】
●西原宏一の 「トレード戦略指令!」
スマホ、WiFiルーターなどの通信費も按分して経費に
「あと大きいのは通信費。スマートフォンにWi-Fi(ワイファイ)のルーター、それに自宅のインターネット回線の費用です。
ただ全額を費用にするわけではなく、スマホとワイファイは費用の80%、自宅のネット回線は50%です。スマホを使う時の80%くらいがFXのため、自宅のネットは50%くらいがFXのために使っているので」
毎月の費用はスマホがおよそ月7000円、ワイファイルーターが3500円、インターネット回線が4000円なので年間にすると、通信費だけで12万4800円。これだけの金額を経費にできれば、かなり大きい。
「ここまで計算できたら、用紙に記入していきます。僕は国税庁のウェブサイトにあるフォームを使ってパソコンから入力、完成した確定申告書の用紙を税務署に持って行きます。
フォームに入力すると納税額も出るので、確定申告書といっしょに現金を持参してその場で支払っちゃいますね」
ひろぴーさんが使ったのは国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」。ひろぴーさんは確定申告書提出といっしょに税金を支払っているが、もちろん確定申告書だけを税務署に持参、あとから銀行引き落としなどにすることもできる。確定申告書は郵送で税務署に送付してもOKだ。
上の画面は「確定申告書等作成コーナー」の中にある「先物取引に係る雑所得等」の入力画面。FXやCFDに関する数字はこの画面で入力する。必要経費もここでバッチリ入力しておこう。
(「あの投資家たちのFX確定申告の実態(2)含み損なのにスワップ分を納税する悲劇!?」へつづく)
(取材・文/ミドルマン・高城泰 撮影/和田佳久)
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