■FX取引も対象。2020年(令和2年)分の確定申告期間は?
FX取引で出た利益には、一律20.315%(※)の申告分離課税が課せられます。そのため、普段あまりなじみがない会社員や主婦・主夫の方などでもFXで一定以上の利益が出たら必ず確定申告を行う必要があるのです。
知らなかった…では済まされませんのでご注意を。
(※本来は所得税15%・住民税5%で一律20%だが、2013年~2037年は、所得税に対して、さらに2.1%の復興特別所得税が課されるため、期間中の税率は所得税・住民税合計で20.315%となる)
損失が出た場合も、申告を行うことで「繰越控除」という制度が利用できたりして、後々の節税対策になったりもします。そういう意味では、たとえ負けていても確定申告は他人事ではありません。
FXの税金や確定申告に関するアレコレは、以下の【参考記事】でかなり詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
【参考記事】
●FXの税金・確定申告のやり方は?知っておきたい節税対策も解説!
さて、そんなFXトレーダーなら誰しも無関係ではいられない確定申告ですが、2020年(令和2年)分の申告期間がスタートしました。
(出所:令和2年分 確定申告特集 - 国税庁)
例年、確定申告期間は2月16日から1カ月間ですが、今回、2020年(令和2年)分の確定申告期間については延長が発表されており、2021年(令和3年)2月16日(火)~4月15日(木)となっています。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間が、確定申告期間と重なっていることへの配慮のようです。
■感染防止の面からも「e-Tax」や郵送での申告書提出を
今回の確定申告手続きについて、国税庁からは新型コロナウイルス感染リスク軽減のため、以下のような案内が出ています。
(出所:国税庁)
確定申告会場への入場には「入場整理券」が必要なうえ、入場時の検温、マスクの着用、手指消毒などが求められますので、特別にそうしなければならない事情がないなら会場へは行かず、「e-Tax」を利用する(※)、もしくはウェブ上で作成した確定申告書を印刷して郵送するという方法を選択する方が良いでしょう。
(※「e-Tax」の利用には、事前準備が必要です)
確定申告書の作成は、国税庁の公式サイトにある「確定申告書等作成コーナー」から比較的簡単に行うことができます。
「作成開始」をクリックのうえ、手順に従って進めていけば、それほど迷うことなく申告書を作成することができるはずです。
(出所:国税庁)
なお、上記画像はパソコンからアクセスした「確定申告書等作成コーナー」ですが、一定の条件を満たす場合、申告書はスマホからでも作成することができます。
Youtubeの国税庁公式アカウントでも、スマホからの申告書作成や「e-Tax」利用手順を解説した動画が公開されていますので、参考にしてみてください。
繰り返しになりますが、FX取引で一定以上の利益が出た場合は、誰でも確定申告を行う必要があります。損失が出ている場合でも、それを申告しておくことで繰越控除を利用することができ、向こう3年間に渡って節税効果を得られる可能性があります。
どんな方でも、FX取引をしているならば確定申告とはずっと無関係ではいられないでしょう。
2020年(令和2年)分の確定申告期間は、2021年(令和3年)2月16日(火)~4月15日(木)です。対象となる方は、忘れずに手続きを行うようにしてください。
【参考記事】
●FXの税金・確定申告のやり方は?知っておきたい節税対策も解説!
※当記事は、ザイFX!編集部が各FX会社や国税庁のウェブサイトなどを参考に、記載内容に不備がないよう注意して作成していますが、確実性や完全性を保証するものではありません。不明点がある場合は、必ず税理士などの専門家や税務署、FX会社などで確認・相談するようにしてください
(ザイFX!編集部・向井友代)
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