■米ドル/円は重要サポートの105円が決壊
みなさん、こんにちは。
今月(6月)は、FOMC(米連邦公開市場委員会)、日銀会合、英国国民投票と金融市場にとって重要なイベントが続きます。
【参考記事】
●鉄鉱石急落で豪ドル下落! 市場はいつリスクオフに変貌しても不思議ではない!(5月26日、西原宏一)
本日(6月16日)、その2大イベントであるFOMCと日銀会合が終了。
FOMCはコンセンサスどおり、無風。
FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長は理事会後の記者会見で、6月23日(木)の英国国民投票でEU(欧州連合)離脱が決まれば、「米経済見通しに影響を及ぼす可能性がある」と語っており、Brexit(英国のEU離脱)に対して警戒感を強めています。
そして、昨日(6月15日)から開催されていた日銀会合では、金融政策の現状維持が発表されました。
マーケットのコンセンサスは「英国のEU離脱に関する国民投票を来週(6月23日)に控える中、日銀は緩和カード温存」という見方だったのですが、結果も多くのマーケット参加者の見立てどおり。
【参考記事】
●EU離脱派が55%へ急増との世論調査も! 流れはリスクオフも日銀サプライズは警戒(西原宏一&松崎美子)
ただ、マーケットの一部では、本日(6月16日)の追加緩和を期待する参加者も増えていたため、マーケットの反応は「セル・ザ・ファクト」にならず、素直に米ドル売り・円買いに。
結果、米ドル/円は重要なレベルである105.00円がついに決壊。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 30分足)
■米ドル/円は100.60円に向けて下落中
繰り返しになりますが、米ドル/円の105~106円は極めて重要なレベル。
確認すると、アベノミクス相場の米ドル/円の高値は125円台。これに、上海合意での調整があると仮定のもと、15%の調整が行われるとすると106円。
【参考記事】
●安倍首相が米国に「介入しない」と宣言!? 上海合意で、米ドル/円は100円も視野に!(4月7日、西原宏一)
加えて、米ドル/円のフィボナッチでもサポートを確認してみます。
アベノミクス相場の安値と高値の38.2%戻しは106.57円。
加えて、2014年10月31日(金)の日銀とGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によるダブルバズーカが炸裂する直前の米ドル/円の急落時の安値が105.23円。
【参考記事】
●日銀とGPIFのダブルバズーカ炸裂で、ドル/円は120円へ向け上昇の可能性濃厚(2014年11月6日、西原宏一)
(出所:CQG)
このように、105.00円は重要な米ドル/円のサポートであることがわかります。
その105.00円が本日の「日銀現状維持」という報道により、ついに決壊。
一時、103.60円近辺まで急落しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 30分足)
105.00円が決壊したことにより、米ドル/円はいよいよアベノミクス相場の安値と高値の上昇幅の50%戻しである100.60円に向け、下落中。
(出所:CQG)
この環境下、マーケットはいよいよ来週、6月23日(木)に、今年…
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