■100円を切っても一気に円高は進まない
先週8月11日(木)は、山の日の祝日で当コラムの寄稿をお休みさせていただきました。
その前の週、8月4日(木)のコラムで、米ドル/円について、「2013年5月に103.74円まで上昇したあと約半年間、98円あたりを挟んで、上下5円程度のレンジ相場が続いたような相場展開をイメージしている」とお伝えしましたが、具体的には、大きなレンジとしては95円-105円、もう少し狭いレンジで98円-103円ぐらいのレンジで考えておきたいと思っていました。
今回は100円を切ったからといって、一気に円高が進むという展開にはならないとも話をしておきました。その見方は、依然として維持しておきたいと思います。
【参考記事】
●日本国債市場大混乱で円金利が急上昇!米ドル/円の100円という大台に意味はない(8月4日、今井雅人)
■一時的に利上げムード高まり、米ドル/円は101円台へ
8月16日(火)、ダドリーNY連銀総裁が「9月の利上げはあり得る」と発言したほか、「市場は利上げに対して過小評価している。たとえば、米10年債利回りが1.5%というのは低過ぎる」などの見解を表明。
また、ロックハート・アトランタ地区連銀総裁も早期利上げに前向きな発言をしていたために、一時的に利上げムードが高まって米ドル高に向かいました。
米ドル/円も101円台を回復。一時101.169円まで上昇する動きになりました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
■FOMC議事録を受けて、米ドル/円は99円台へ下落
しかし、翌日の8月17日(水)に発表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(7月26日-27日分)を見ると、ごく一部が「今すぐの利上げの必要性を表明」したものの、メンバーが総じて、「追加利上げをするにはさらに多くの指標を点検する必要があるとの見方で一致している」ことがわかりました。
「数人は先行きの雇用ペース減速が、近い将来の利上げに反対する理由になるだろう」とも述べています。
これによって、再び米ドル/円は100.00円を割り込み、一時、99.644円まで米ドル安・円高が進んでいます。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
■米ドル上昇要因となる3つの可能性を検証
しかし、先ほども申し上げたとおり、今後も一気に米ドル安が進むような展開にはならず、小さな上げ下げを繰り返し、気がついたら米ドルが下がっているという展開になってくると思っています。
では、米ドルが上昇する可能性としては、どんなケースが想定されるかを考えてみたいと思います。
1つ目は、米国の利上げです。
これは前述のとおり、FOMC内で次の利上げのコンセンサスがまったく取れていないことから、近い将来の可能性は低くなってしまいました。
2つ目は、日銀の追加緩和です。
これも、すでに2016年7月に日銀がETF(上場投資信託)の購入増額を決定したことから、当面は様子見ということになると思っているので、直近では追加緩和期待が高まることはないと思います。
【参考記事】
●日本国債市場大混乱で円金利が急上昇! 米ドル/円の100円という大台に意味はない(8月4日、今井雅人)
3つ目は、日本の当局による円高阻止の動きです。
すでに財務省からは円高牽制発言が出てきています。しかし、本格的に何か行動することはできないと思いますし、市場も同じように見ています。であれば、この可能性も低いと言わざるを得ません。
■当面の戦略はドルショート
他にも不測の事態はあるかもしれませんが、今のところ、米ドル高、あるいは円安に向かわせるような展開は考えづらいと思っています。
そうであるならば、やはり基本的にドルショート戦略を続けたいと思います。
小さなニュースなどでショートカバーが起きて、少し米ドルが上がったところは、確実に米ドルを売っておきたいと思っています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
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