■安倍政権の緊急経済対策は20兆円規模に!?
日本の参議院選挙が終わった途端に、ファンド勢を中心に、これまでのポジションを閉める動きが加速。相場の状況が一変した様子は、前回のコラムでも紹介したところであります。
【参考記事】
●「ヘリコプターベン」来襲で株高・円安! 「ヘリマネ政策」前提の期待先行相場続く(7月14日、今井雅人)
本日7月21日(木)の新聞報道でも、安倍政権の緊急経済対策が20兆円規模になるという記事がありました。
実際の真水と言われる財政出動は数兆円で、残りは財政投融資や公的融資などで賄われるということですが、市場ではこれまで10兆円程度との認識であったこともあり、20兆円という規模はそれなりのインパクトがありました。
■ヘリコプターマネーには難色でも、他の方法で追加緩和も…
そして、それと同時に議論されているのが、7月28日(木)~29日(金)に予定されている日銀の金融政策決定会合において、追加緩和が決定されるかどうか?です。
先週(7月11日~)、ヘリコプターベンこと、バーナンキ前FRB(米連邦準備制度理事会)議長が訪日し、黒田日銀総裁や安倍首相と会談しました。
前回のコラムでは、市場でヘリコプターマネーの話題が急速に高まっていることを紹介しました。
【参考記事】
●「ヘリコプターベン」来襲で株高・円安! 「ヘリマネ政策」前提の期待先行相場続く(7月14日、今井雅人)
私は、さすがにこれには黒田総裁も難色を示すと考えているので、実現性は低いと思っています(※)。
しかし、それ以外においても、追加緩和の方法はいくらでもあるので、政府の経済対策とあわせて、何らかの政策決定がなされる可能性は十分にあるでしょう。
(※編集部注:本稿寄稿後、編集作業中だった7月21日(木)17時台に黒田日銀総裁が「ヘリコプターマネーの必要性も可能性もない」と発言したというニュースが流れた)
■「ポケモンGO」で任天堂株が暴騰!
この他にも、今週(7月18日~)、マーケットが注目している材料が2つあります。
1つは、任天堂の株価です。
任天堂が米国で先行してローンチした「ポケモンGO」(※)の爆発的な人気により、株価が暴騰しています。
(※編集部注:「ポケモンGO」とは、位置情報を活用して現実世界を舞台に、ポケモン(ポケットモンスター)を捕まえたり、プレイヤー同士で交換したり、バトルしたりすることができるゲーム)
(出所:株マップ.com)
7月20日(水)の株式市場では、東証1部全体の3割近くの売買代金を占めるなど、爆発的な人気を博しています。
特に、海外勢からの買いが連日、続いており、これが、日本の株式市場全体の押し上げ効果となっています。
(出所:株マップ.com)
為替市場においても、米ドル/円が日経平均の動きよりも、任天堂という一銘柄の株価の動きに、実際、左右されてしまうほどのフィーバーぶりとなっています。
もう1つは…
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