■米ドル/円は依然上昇トレンド形成中
一方、英ポンド/米ドル同様、対円でも米ドル高が進行。
10月13日(木)の東京市場では、米ドル/円は一時、104.63円まで急騰しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
先週のコラムでご紹介したとおり、「陰の極」で立ち上がってきた米ドル/円は、依然米ドル高トレンドを形成中。
【参考記事】
●米ドル/円は「陰の極」形成後に反発! 重要なレジスタンスを突破し、次は107円へ(10月6日、西原宏一)
テクニカル要因では、日足の75日移動平均線、一目均衡表の雲の上限を上抜いてきたのは、前回のコラムのとおり。
【参考記事】
●米ドル/円は「陰の極」形成後に反発! 重要なレジスタンスを突破し、次は107円へ(10月6日、西原宏一)
週足のTDシーケンシャルもカウントダウンを終了して、ボトムアウトを示唆。
■原油は60ドル近辺までの上昇も視野に
先月(9月)までは他市場での動向においては、米ドル/円をサポートする材料に欠けていましたが、今月(10月)に入って米ドル/円をサポートする材料が出てきました。
まず原油の反発。WTI原油価格が一時、1バレル50ドルを突破する局面も。
【参考記事】
●米雇用統計は微妙も12月利上げはOK!? ドル/円は中期的な上昇期待で押し目買い(10月11日、西原宏一&大橋ひろこ)
イランが増産した分をサウジアラビアが減産するとまでサウジアラビアが態度を軟化させたことが反発の要因(サウジアラビアは今年(2016年)、イランと国交を断絶)。
26ドル台でダブルボトムを形成したWTI原油価格は、約2倍の51ドル台まで反発し、もみ合いを演じています。
(出所:CQG)
ただ、前述のようにサウジアラビアが態度を軟化したことにより、WTI原油価格は続伸する公算が高く、フィボナッチエクスパンションの161.8%が位置する60ドル近辺がターゲットとなりそうです。
【参考コンテンツ】
●【第6話】 西原さんが使っているテクニカル分析とは? その2
(出所:CQG)
昨年(2015年)から今年(2016年)にかけてのリスクオフ局面は、「原油本位制」とも呼ばれ、原油の急落がリスクアセットを圧迫していた要素も多かったため、WTI原油価価格の反発は円安要因となります。
■東京市場では圧倒的に円高志向が多いのだが…
次がゴールド。ゴールドは200日移動平均線を大きく割り込んで上値の重い展開ですが、これは米ドル高要因。
(出所:CQG)
東京市場では依然として「ドイツ銀行の経営悪化問題、トランプリスク、日銀のテーパリング懸念」など、豊富な?悪材料の中、圧倒的に円高志向が多いのですが、実際の米ドル/円相場は104円台まで反発しています。
加えて、前述した「原油高、ゴールド安」といった米ドル高要因も加わり、米ドル/円の米ドル高トレンドは変わらず。
節目の105.00円を突破するのに、一定の時間を要するかもしれませんが、米ドル/円は109円台へ続伸する公算が濃厚。
(出所:CQG)
100円台でボトムアウトして、米ドル高トレンドを形成中の米ドル/円の動向に注目です。
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