■復活に新設……もしかしてMT4活況期が到来?
FXトレーダーの間で愛用者が多い取引ツール、メタトレーダー(MT4)で、ここ最近いくつか新しい動きが出てきています。
YJFX!「外貨ex」では、以前いったんメタトレーダー(MT4)の口座がなくなりましたが、チャートだけでも利用したいというユーザーの要望に応えて、2016年7月23日(土)からMT4チャートを復活しました。
また、2016年9月5日(月)には、楽天証券からMT4口座「楽天MT4」がリリースされました。
ちょっとした活況期(?)を迎えているかに見えるメタトレーダー(MT4)ですが、FX会社のなかでもメタトレーダー(MT4)に力を入れているのが、FXトレード・フィナンシャルです。
今年はちょうど、同社がメタトレーダー(MT4)のサービスを開始して5周年とのことで、記念キャンペーンを実施しているほか、機能の拡充も図っています。今回のザイスポFX!は、こうした最新ニュースのなかから、いくつかトピックを拾って紹介したいと思います。
■カスタマイズ性の高さが人気の秘密
まずは、メタトレーダー(MT4)についてのおさらいから始めましょう。
メタトレーダー(MT4)は、メタクオーツ・ソフトウェア社が開発したツールで、誰でも無料でダウンロードして使うことができます。本家のメタクオーツ・ソフトウェア社のサイトから直接ダウンロードすることもできますし、メタトレーダー(MT4)の口座を提供している各FX会社のサイトからダウンロードすることも可能です。
【参考コンテンツ】
●ザイFX!が作ったメタトレーダー(MT4)入門:1章-2 今すぐMT4をインストールしてみよう!
このメタトレーダー(MT4)、チャートが充実していて多機能ということもあり、頻繁に活用しているトレーダーも少なくありません。
メタトレーダー(MT4)が多くのトレーダーに選ばれる理由のひとつに、カスタマイズ性の高さが挙げられます。インディケーター(テクニカル指標)は標準のものだけでなく、あとからオリジナルのものを追加することもできますし、EA(エキスパート・アドバイザー)と呼ばれる自動売買プログラムを追加すると、シストレツールとしても使えます。
オリジナルのインディケーターは、各FX会社が提供しているメタトレーダー(MT4)にあらかじめ搭載されていることもあります。たとえば、以下の記事ではYJFX!「外貨ex」で使えるMT4チャート用のオリジナルインディケーターを紹介しています。
【参考記事】
●売買ルールが超明確で、すぐに使えるMT4のオリジナルインディケーターとは?
試しに、FXトレード・フィナンシャルからダウンロードしたメタトレーダー(MT4)のインディケーターを確認してみると……。
画面左のナビゲーター・ウィンドウに表示されているのがインディケーターなのですが、インディケーターリストを上から見ていくと、真ん中あたりから下に「FXTF」から始まるインディケーターがずらりと並んでいるのがわかると思います。これがFXトレード・フィナンシャルのオリジナルのインディケーターで、カスタム・インディケーターと呼ばれるものの一種です。
インディケーターもEAも、新しいプログラムが日々生まれており、無料で配布されているケースもあれば、けっこうな価格で販売されているものもあります。まずはダウンロードしたメタトレーダー(MT4)に付属しているものから試しつつ、必要に応じて追加を検討していくといいでしょう。
■新たに3つのテクニカル指標が追加
FXトレード・フィナンシャルでは、以下の記事のように、これまでいろいろと新しいオリジナルインディケーターを追加してきました。
【参考記事】
●MT4にボリ平ドラゴン式チャートを導入! 米ドル/円も0.3銭原則固定のトップ水準!
●「ひろぴー式MT4チャート」とRCIを導入!FXTFのMT4はオリジナルインジが魅力!
●アタック25形式(?)で通貨ペアの相関が一目瞭然! 米ドル/円と高い相関があるのは?
●通貨の強弱がひとめでわかる! FXTFがまたまたMT4オリジナルツールを導入!
インディケーターは、もともとの意味どおりにテクニカル指標として提供されるものもあれば、便利ツールのようなものもあります。10月11日(火)に、テクニカル指標としてのインディケーターが3つ、ユーザーの要望に応える便利ツールが2つ導入されたので、それらを紹介しましょう。
まずはテクニカル指標です。こちらは、元バンク・オブ・アメリカの為替ディーラーで、メタトレーダー(MT4)に詳しい山中康司氏が監修したもので、以下の3つがあります。
・ピボット・ポイント表示ツール「FXTF - Fibo_Pivot」
・CCIに売買シグナルを追加した「FXTF - CCI_signal」
・決済に使うテクニカル指標「FXTF - HLactivator」
■フィボナッチ計算のピボットが使える
Fibo_Pivotは、ピボット・ポイント表示ツールで、前日の高値・安値・終値の平均値であるピボット・ポイント、それを起点とするレジスタンス・ポイントとサポート・ポイントを一度に表示します。
このFibo_Pivotの最大の特徴は、名前にわざわざ「Fibo」と入っているように、一般的なピボット計算(Classic)に加え、フィボナッチ計算のピボット(Fibonacci)が使えることです。
フィボナッチという名前は、為替の世界ではよく聞かれますが、このFibo_Pivotではレジスタンス・ポイントとサポート・ポイントを計算する際にフィボナッチの数字が使われています。
ClassicとFibonacciの切り替えはプロパティ画面で行います。プロパティを開くと、「パラメータの入力」という画面があり、リストの上から2番目に「CalculationMode」という項目があります。
初期設定では「Fibonacci」になっていますが、これをダブルクリックすると、ClassicとFibonacciのいずれかが選べるポップアップが現れます。
これで切り替え完了です。
では、実際にClassicとFibonacciをチャート上に表示させて比べてみましょう。画面左がClassicで、右がFibonacciです。
赤と青の矢印でも示しているように、レジスタンス・ポイントとサポート・ポイントを比べてみると、意外と大きな差が出ているのがわかりますね。どちらが合うかは人それぞれだと思いますので、ぜひ実際に使って試してみてください。
■色が変わって、新規エントリーのタイミングをお知らせ
続いて、CCI_signalです。こちらは、もともとメタトレーダー(MT4)に標準で備わっているCCIというテクニカル指標に視覚的な売買シグナルを追加したものです。
CCIとは、商品チャンネル指数のこと。高値と安値が一定のサイクルで繰り返されるとの前提で、買われ過ぎ・売られ過ぎのタイミングを判断し、売買シグナルにするというものです。名前に「商品」とありますが、為替などほかの相場にも使われます。
CCIには、6期間と14期間のラインがありますが、CCI_signalではそのいずれのラインも表示されます。
下のウィンドウの緑色のラインが14期間CCIで、オレンジ色の細いラインが6期間CCI。メインに使うのは14期間CCIで、6期間CCIは補助的に使うラインになります。
基準となるゼロラインと14期間CCIのラインの間には、グレイ、赤、緑の縦棒があります。トレンドがゼロラインを抜け、次にゼロラインに交わるまでにこの縦棒が6本以上あると、6本目の棒線の色が緑または赤に変わります。これが新規エントリーの売買シグナルとなります。
左から見ていきましょう。ゼロラインをまたいだ小刻みな動きのあと、ラインが上に抜けました。そこから数えて6番目の棒の色が緑に変わります。ここで買い注文を入れました。
そして、14期間CCIがゼロラインをまたいで下に抜けたところが決済のシグナルです。上のウィンドウのローソク足の動きと見比べると、最高値ではないながらも、レートが大きく下落する前に決済できているのがわかりますね。
これは、売り注文から決済への動きも同様です。6本目で赤に変わったところが新規の売りシグナルで、次にゼロラインをまたいで上に抜けたところが決済シグナルです。
視覚的にはっきりとわかる売買シグナルなので、活用しやすいと言えるのではないでしょうか。
■移動平均線とローソク足による決済シグナル
もうひとつのHLactivatorはハイロー・アクティベーターのことです。こちらは、上昇トレンドでは3期間の安値移動平均線、下降トレンドでは3期間の高値移動平均線が表示されるテクニカル指標です。
上昇トレンドでは安値の移動平均線を表示するのでラインがローソク足よりも下になる傾向が強く、下降トレンドなら逆にローソク足のほうが下です。チャート上では、上昇トレンドは緑色のライン、下落トレンドはピンク色のラインで示されています。
ハイロー・アクティベーターは、通常は新規エントリーではなく、決済タイミングを見極めるシグナルとして使われるようです。上昇トレンドのときも下落トレンドのときも、ローソク足が終値でラインを抜けたところが決済のタイミングになります。以下のチャートをご覧ください。
ローソク足が移動平均線を抜けるタイミングを見ておくだけなのでとてもシンプルですよね。決済のタイミングを見極めることができるので、ポジションをどこまで引っ張るか、悩んでしまう人には最適なテクニカル指標だと言えるのではないでしょうか。
■ユーザーの要望に応えた便利ツールも追加
テクニカル指標に続いて、2つの便利ツールについても見ていきましょう。すでに触れたように、この2つはFXトレード・フィナンシャルのウェブサイト「お客様の声」で要望があったものです。
・日本時間ラベル表示ツール「FXTF - JapanTimeLabel」
・チャートを重ねて表示できる「FXTF - OverLay Chart」(改良版)
JapanTimeLabelは、ユーザーに望まれる理由があります。メタトレーダー(MT4)は、すでに触れたとおり、ロシア発のツールなので、時間表記が日本時間ではないのです。以下はメタトレーダー(MT4)に1時間足を表示させたところです。
画面下の時間軸が19時、23時、3時、7時……なんだかすっきりしませんよね。このチャートにJapanTimeLabelを適用すると、以下のようにローソク足の下に日本時間が表示されます。
これならローソク足に近いので、下の時間軸よりもかなり見やすく感じますね。
■同一チャートに複数の通貨ペアを表示
また、OverLay Chartは、2つ以上の通貨ペアのチャートを重ねて表示し、値動きを比較することができるツールとなっています。
これまでのOverLay Chartは、価格ラインが同じ場所に表示されていたので、文字が重なって見えにくいという短所がありました。けれど今回の改良版は、価格ラインの表示場所が分かれたため、視認性が高まっています。
上記のキャプチャは、ユーロ/円のチャートに米ドル/円を重ねて表示させたものです。複数のチャートを別ウィンドウで表示すれば通貨ペアを比較することは可能ですが、このツールなら同一チャート上で比較できるので、値動きの相関関係がより明確につかめそうですね。
ちなみに3通貨ペアを表示させたのが以下。ユーロ/米ドルに米ドル/円とNZドル/米ドルを重ねてあります。
ローソク足が重なってしまうため、さすがにややごちゃついて見にくくなっていますが、見えないこともないでしょうか。ただ、通常は2つの通貨ペアで使うぐらいかもしれません。
■いずれは双方向? LINEアカウントスタート
FXトレード・フィナンシャルの最新トピックとして、もうひとつ挙げておきたいのが、LINE公式アカウントのスタートです。
発信している内容はキャンペーン情報や最新のお知らせなど。内容的にはTwitterやFacebookとかぶるのですが、LINEを使い慣れている人にとっては需要がありそうです。
現状では、問い合わせに対して個別の回答はしていないようですが、DMM.com証券「DMM FX」や外為ジャパンFXのように個別回答に応じているFX会社もありますので、FXトレード・フィナンシャルもそうなっていくかも……? いずれカスタマーセンターと連携するような機能がついたら、ユーザーにとっての利便性は高まりますね。
【参考記事】
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■最大2万2000円とFX書籍がもらえる!
最後に、FXトレード・フィナンシャル「FXTF MT4」で実施中のキャンペーンについても触れておきます。
まずは最大2万円のキャッシュバックが受けられるスタートキャンペーンから。
こちらは、FXトレード・フィナンシャル「FXTF MT4」の新規口座を開設し、新規10万通貨以上の取引で3000円、新規1000万通貨以上の取引でさらに1万7000円、合わせて最大2万円がもらえるというもの。キャンペーン期間は2016年11月30日(水)取引終了時までとなっています。
なお、FXトレード・フィナンシャル「FXTF MT4」での取引経験がある人のうち、2016年1月4日以降の取引がない人を対象としたカムバックキャンペーンも実施しています。
さらに、現金2000円と書籍『FXチャート実践帳』(今井雅人著/あさ出版)がもらえるザイFX!限定タイアップキャンペーンも実施中です。
こちらは、ザイFX!を経由してFXトレード・フィナンシャル「FXTF MT4」に新規口座を開設し、往復5万通貨以上の取引を達成すると条件クリア。期間は2016年12月30日(金)NYクローズまでです。比較的簡単に達成できますので、口座開設を検討している方はぜひ、活用してください。
今回は、FXトレード・フィナンシャルが提供を開始したメタトレーダー(MT4)の新しいインディケーターやツールの紹介を中心にお伝えしました。実際にインディケーターをいじってみると、いろんなテクニカル指標が表示されてなかなか楽しめますので、この機会にメタトレーダー(MT4)を試してみてはいかがでしょうか。
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、FXトレード・フィナンシャルのウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
>>>FXトレード・フィナンシャル「FXTF MT4・1000通貨コース」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>FXトレード・フィナンシャル「FXTF MT4・1万通貨コース」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(山口学)
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