■米ドル/円が上昇した背景にあるのは、ポジション動向
しかし、それ以上に大きかったと考えられるのは、ポジションです。
IMM(国際通貨先物市場)のポジション動向を見ると、米ドル/円ではドルショートになっていました。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
しかし、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルの動向を見ると、逆にドルロングでした。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
こういう状況の中で、米ドル高の動きが起きたワケで、ドルショート
になっている通貨に対しての米ドルの上昇が激しくなるのは、ある意味、当然です。そして、実際にそうした動きになっています。
■米ドル/円は、動きにくくなってしまったが…
ところが、直近のIMMの円ポジションを見ると、ドルショートとドルロングが拮抗していることがわかります。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
つまりポジション調整は、ほぼ終わったということです。
だからこそ、米ドル/円の上昇も、いったん収まったということではないでしょうか?
そうなると、次の材料が出るまでは、米ドル/円は動きにくくなってしまったと考えて良いのではないでしょうか?
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
逆に、まだショートになっている、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルに、やや上昇の余地があるのではないかと見ています。
■FOMCの注目は、2017年の利上げペースについて
さて、12月13日(火)-14日(水)には、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。
今回、0.25%の利上げを決定することは、ほぼ間違いありません。市場も織り込んでいるので、そのことによる影響は、ほぼないでしょう。
注目は、声明文や会見の内容です。2017年の利上げペースをどう表現してくるか、に注目しておきたいと思います。
当面、様子見のようなコメントがあったら、それがきっかけとなり、若干、米ドル安となる展開もありえるのではないでしょうか。
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