■「掉尾の一振」への期待は高まりすぎか
日本株の関係者の間で高まっているのが、年末に向けて株価が上昇する「掉尾の一振」(とうびのいっしん)への期待。

(出所:株マップ.com)
大和証券のレポートによると、年末5営業日で株価が上昇したケースが過去20年のうち17回もあるそうです。
掉尾の一振、たしかに期待していたんですが、米ドル/円は12月14日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)直後に115円台から118円台へ急騰。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
日本株も1万9000円台を回復しています。すでにこれだけ上昇していると、掉尾の一振の余地は小さいかもしれないですね。
ここから高値を買うのは怖いですよね。私も下で買った米ドル/円のコアポジションは残していますが、上で買った分は手仕舞いました。
今日、12月26日(月)はクリスマスの振替休日のため、ほとんどのFX会社で午後には取引が終了するようですし、今週(12月26日~)はムリにポジションをとる必要はないでしょう。
【参考記事】
●えっ!? 2016年のクリスマスは12月26日!? 2017年元旦は1月2日!? 取引時間に注意!
■日銀と自社株買いで株高・円安へ
日経平均が年足陽線となったように、米ドル/円も年足陽線への転換を期待しましたが、そろそろ時間切れ…。
年初の米ドル/円は120.20円ですから、年足が陽線となるにはここから3円の上昇が必要。さすがにもう難しいかもしれません。
【参考記事】
●米ドル高のスピードに市場参加者も驚愕! 来年のドル/円は130円へ上昇の可能性も(12月15日、西原宏一)
今年(2016年)の日本株は日本銀行が最大の買い手だったそうです。その金額は12月半ばまでで4.3兆円。
米ドル/円が陰線、日本株が陽線と分かれたのは、日銀の影響が大きいのかもしれないですね。

(出所:Bloomberg)
さらに日本株では自社株買いも4兆円から5兆円ほど出ていて過去最高ペース。日銀と自社株買い――2つの要因から来年(2017年)の日本株も強気な予想が多いようです。
日本株が強気なら、米ドル/円も100円を割れるような円高は考えづらいですよね。
当局としても為替の重要性が身にしみた1年だったかもしれません。
今年(2016年)の日経平均は1万6000円前後でのもみ合いが長く続きました。その間の米ドル/円は100円割れを試していた時期。
いくら日銀が買っても米ドル/円が100円前後だと日本株は上がれない。逆に言えば、100円割れの恐怖さえなければ日本株は上がるということになります。
(次ページでは2017年に警戒しておきたいブラックスワンの話題が…)
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