【参考コンテンツ】
●ビットコイン・仮想通貨の取引所/販売所を比較。取引コストが安いのはどこ?
●「ビットコイン・仮想通貨のFX」ができる取引所を比較。上昇も下落も収益チャンスに
ビットコインが大暴落している。
2015年夏以降、着実な上昇トレンドをたどってきたビットコイン/円はこのところ、上昇スピードが加速し、2016年12月初旬に8~9万円台で推移していたものが年末には11万円台まで上昇、さらに1月4日(水)には14万円台の高値をつけるに至った(※)。
わずか1ヵ月程度で50%以上もの上昇! 驚異的な上昇率だ。
(※ザイFX!は米大手仮想通貨取引所のkrakenからビットコインレートの提供を受け、チャートを掲載しており、上記の高値などの数値もこれに基づくもの。ビットコインは取引所によってレートの違いが大きいようで、なかには15万円台の高値をつけた取引所もあった模様)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 週足)
それが1月5日(木)になると、高値圏で乱高下しはじめ、ついには暴落。一時、10万円割れまで急激に売り込まれた。わずか数時間のうちに30%近くも急落したのだ。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 1時間足)
この動きにより、ビットコイン/円の日足チャートには迫力ある大陰線が刻まれた。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 日足)
ただ、その後、相場は反発。1月6日(金)の19時台現在、ビットコイン/円は10万円台後半で推移している。1月5日(木)の日足は大陰線となったわけだが、下ヒゲもまた長いものとなっている。
■中国からの資金流出の受け皿になっていると言われる
このところのビットコイン上昇は中国人が買っているのが原因と市場では囁かれてきた。
以下の記事でも取り上げているとおり、対米ドルでの中国人民元安は2014年ごろから続いており、このところ、これがさらに加速している。中国から資金が流出していることがその大きな原因のようだ。
【参考記事】
●実はチャイナショック時以上にひたひたと進んでいる中国人民元安。その理由は?

(出所:Bloomberg)
そこで、中国政府は国外へ資金が流出しにくいよう、さまざまな規制を強めているのだが、それをくぐり抜け、中国人民元を何とか他の資産に変えたい!というニーズの受け皿になっているものの1つがビットコインではないかというのである。
【参考記事】
●ビットコインチャート公開記念コラム(1) ビットコイン相場は何によって動くのか?
■中国人民元高に急転換したことがビットコインに影響したか
ところがここ数日、中国人民元相場に“異変”が起きたのだった。
対米ドルで進んできた中国人民元安が1月4日(水)、1月5日(木)と逆流、香港オフショア市場の中国人民元(CNH)を中心に、中国人民元の買い戻しが急激に進んだのだ。
【参考記事】
●相場のサインを見逃すな! 米ドル/円のダマシを事前に見極める方法とは?(1月6日、陳満咲杜)

(出所:Bloomberg)
これは中国当局が国外への資金流出に歯止めをかける策を検討しているとの報道があったことなどが影響している模様。
香港のオフショア人民元翌日物預金金利は一時、100%という、すさまじい数字に跳ね上がっており、確証まではないが、それに中国当局が関与しているとの見方があるようだ。
また、あまりにも中国人民元安が進みすぎると、トランプ次期米大統領が1月20日(金)の大統領就任式後に、「中国を為替操作国に認定し、中国製品に超高率の関税をかける」など、これまでの放言を実行に移す可能性が高まるため、それを警戒しながら、ここで中国当局が動いたとする向きもある。
このように中国人民元相場は下落から上昇へ急転換したわけだが、これがビットコイン相場に影響を与えている可能性は高そうだ。
これまでは中国人民元安とビットコイン高が同時進行してきたわけだが、その逆の動きが起こり、ビットコイン相場は乱高下を挟みつつ、大きく下落したというわけだ。
ちなみに、米ドル安・中国人民元高が進んだことは米ドル相場全体にも影響し、米ドル/円も118円台半ばから一時、115円近辺まで2日で約3.5円下落。トランプ相場スタート後では、一番大きな下落が起こっている。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
このような状況下、ネット上でちょっと話題を集めたのはこのタイミングで、イケハヤことイケダハヤト氏がビットコインを買って…
【参考コンテンツ】
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