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ビットコインチャート公開記念コラム(1)
ビットコイン相場は何によって動くのか?

2016年10月04日(火)15:00公開 (2016年10月04日(火)15:00更新)
ザイFX!編集部

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■ビットコインは、何によって動いているのか?

ザイFX!で見られるようになったビットコインのチャート

【参考記事】
ザイFX!に「ビットコインチャート」登場!このタイミングでリリースした理由とは?

 たとえば週足チャートを見ると、2015年9月に3万円弱だったのが、今は6万円台。1年で100%上昇って、米ドル/円で考えたら1ドル=120円から1年後に240円になるようなものだから、相当なボラティリティ。

 このボラティリティの大きさこそビットコイントレードの醍醐味だが、その前に確認しておきたいのは「ビットコインは何によって動いているのか?」

 為替市場だったら金利や景気、需給、テクニカル要因などで動く。じゃあ、ビットコインの価格はどんな要因で動いているのか、チャートが手軽に見られるようになったこの機会に確認していこう。

■ビットコインだからって難しいことはない

 ただ、ビットコインだからといって特別なことはない。米ドル/円の値動きを考えるとき、世界経済の流れや日本銀行の動き、アメリカの金融政策などを確認するように、ビットコインも世界経済の流れとビットコイン固有の材料の2つが値動きのドライバーだ。

ビットコインも世界経済を見て動く

 ビットコインも対円や対米ドル、対ユーロなどの通貨ペアでの取引となるので、ビットコイン/円なら日本の材料も値動きに影響しそうだけど、「ビットコインVS主要通貨」を見ればわかるとおり、対円、対米ドル、対ユーロのいずれも同じようなチャートを描いている

 今のところ円や米ドル、ユーロなどフィアット(法定)通貨の影響は小さく、世界経済の流れや仮想通貨側の材料が大きいようだ。

ビットコインVS主要通貨 日足
ビットコインVS主要通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコインVS主要通貨 日足

■Brexitで買われた「円・金・ビットコイン」

 2016年の金融市場で一番のニュースと言えば、やっぱり6月のBrexit(ブレグジット・英国のEU離脱)だろう。あのときの動きを思い出してほしい。

【参考記事】
緊急特集:EU離脱・英国国民投票まとめ。まさかのEU離脱で世界に激震

 「最後は残留で落ち着くだろう」との楽観ムードだったのが投票の2週間ほど前から急展開。Brexit支持派優勢の世論調査結果が相次いで発表され、「ホントに離脱するかも!?」と金融市場もあわて始めた。リスクオフムードの急速な高まりだ。そこで買われたのは何だったか覚えているだろうか?

 ひとつは円。6月はじめに162円だった英ポンド/円は2週間後、145円まで下げた。英ポンド安・円高が急激に進んだのだ。

 もうひとつが金。こちらは同期間に1212ドルから1315ドルへと100ドルの急騰だった。「リスクオフの円高」や「有事の金」は市場の定説。この2つが買われたのは納得しやすい。

【参考記事】
英国がEU離脱なら英ポンドは20%暴落か。7500万円払えば、いち早く結果がわかる!?

■「デジタル・ゴールド」とも呼ばれるビットコイン

 でも、実はもうひとつ買われていた資産がある。ビットコインだ。ビットコインは5月末に5万円ほどだったのが、Brexit懸念が高まった投票1周間前には8万円台まで急騰していたのだ。

ビットコイン/円 日足
ビットコイン/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 日足

 ビットコインは「デジタル・ゴールド」と呼ばれることもある。「デジタル版の金」といった意味だ。

 「採掘」によって新たに発行されることや、どの中央銀行にも管理されていない「無国籍通貨」であること、それに基本的に金利のつかない資産であることなどの共通点があるためだが、「有事の金」のように「有事のビットコイン」といった特徴も、今後は注目されてくるかもしれない。

【参考記事】
ビットコインの衝撃(1) マネパでビットコインが買えるように!? そもそもビットコインとは?

ザイFX!では「米ドルVS世界の通貨」で、米ドル絡みのさまざまな通貨ペアのチャートが一覧できる。ここには米ドル/ビットコインも追加されたから、これを見て、円やビットコインが買われているようなら、リスクオフの動きが強まっている可能性がありそうだ。

米ドルVS世界の通貨 週足
米ドルVS世界の通貨 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 週足

■チャイナショックで買われなかったビットコイン

 では、昨年(2015年)最大のリスクオフイベントだった8月のチャイナショックで、ビットコインはどう反応したのだろうか?

【参考記事】
中国発のリスク回避強まり世界同時株安! 南アランド/円は乱高下、一時10%超暴落!
ザイFX!で2015年を振り返ろう!(1) 2つのショックの背後に大きなテーマあり

ザイFX!のチャートで対米ドルの動きを確認してみると、リスクオフのビットコイン買いとはならず、むしろ下落している。ここで注目したいのは、「ビットコインを取引しているのは誰か?」だ。

ビットコイン/米ドル 週足
ビットコイン/米ドル 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/米ドル 週足)

ビットコイン最大の買い手は中国人。世界の大手取引所は中国拠点だし、「世界のビットコイン取引の70%は中国人によるもの」との推計もあるほどで、そのため、中国政府による規制や人民元の切り下げといったニュースにビットコインが反応することも多い。

 2015年8月、チャイナショックの引き金となったのは人民元の切り下げと上海株市場の急落だった。中国人の外貨資産も保有株式も目減りしてしまったため、リスクオフのビットコイン買いが発生しなかった。むしろ、換金売りや株の追証対策でビットコインの現金化を進めたため下げたのでは、といった推測ができそうだ。

■中国人の爆買いがきっかけとなった上昇トレンド

 ビットコイン市場で中国人の爆買いが顕著だったのは、その3カ月後。今度は中国政府の資本規制がきっかけだ。中国人の爆買いの原動力となっているのは「銀聯(ぎんれん)カード」。中国の銀行に預けてある預金を海外のATMで引き出せるカードだ。

 ところが、中国政府は2015年10月、この銀聯カードによる海外での現金引き出しの規制を強化した。そこで中国人が目をつけたのがビットコイン。ビットコインを使えば、資本規制を免れながら海外で爆買いできる――そんな思惑からビットコイン価格は2015年10月から上昇トレンド入り。2014年2月以来の700ドル台をつけた。

 ちなみにマウントゴックス事件が起きたのは、まさに2014年2月だった。

 そもそもビットコインが注目されるきっかけのひとつが、ギリシャのデフォルト危機で需要が高まったことだった。2015年6月のGrexit(ギリシャのEU離脱)騒動でもビットコインは買われた

【参考記事】
ビットコインの衝撃(2) マウントゴックスの真の罪とは? 高値1242ドルは自作自演?
ビットコインの衝撃(3) 1日10%も変動!?FXでなく、暗号通貨を取引する3つの理由

 ある程度の規模の国で資本規制が強化されたり、通貨不信が起きたりするとビットコインが買われる傾向が、今後は明確になってくるかもしれない。

ビットコインVS主要通貨 週足
ビットコインVS主要通貨 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコインVS主要通貨 週足

「ビットコインチャート公開記念コラム(2) 盗難事件による急落は絶好の買い場か!?」へつづく)

(取材・文/ミドルマン・高城泰)

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