■スティーブ・バノン主席戦略官解任の衝撃
みなさん、こんにちは。
今週(8月21日~)は、ジャクソンホールでの経済シンポジウムを控えているため、それまで大きな動きはないだろうというのがコンセンサスでしたが、米国株が神経質な動きを繰り返しています。
その要因のひとつが、先週末、8月18日(金)に飛び込んできたスティーブ・バノン主席戦略官の解任報道。
彼は、生粋のエスタブリッシュメントの経歴でありながら、保守派のブライトバートニュースを運営し、トランプ大統領の選挙戦において重要な役割を果たしてきました。
写真は主席戦略官を解任されたスティーブ・バノン氏。バノン氏はトランプ大統領の選挙戦において重要な役割を果たしてきたのだが… (C)NurPhoto/Getty Images
マーケットの一部では、バノン氏がいなければ、トランプ大統領は誕生しなかったと言っても過言ではないという意見も…。
その彼が解任されます。
マーケットの最初の反応は、米国株の上昇でした。
(出所:Bloomberg)
バノン氏の存在がトランプ政権の不安定要素と考える参加者が多数いたためです。
ただ、解任、辞任が続くトランプ政権ですが、バノン氏も解任されると、当初からトランプ大統領を支えているのはケリーアン・コンウェイ大統領顧問他、数名ということになり、トランプ政権の不透明感が増しています。
まず、ジョン・マケイン議員らが反対に回り、オバマケア廃止案が否決。
次の重要課題である「減税」というテーマをうまく乗り切れればいいのですが、これも難航するようだと、トランプ政権の政策遂行能力に疑問符がつきます。
重要課題である「減税」というテーマを乗り切れればいいが、難航するようだと、トランプ政権の政策遂行能力に疑問符がつく (C)Mark Wilson/Getty Images
本来、トランプ政権が掲げる政策の効果を織り込みつつ、続伸を続けていた米国株ですが、トランプ政権の混迷を反映して上値が徐々に重くなってきています。
(出所:Bloomberg)
上値が徐々に重くなった米国株ですが、5月、6月に続いて…
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