■ユーロ/円はレジスタンス超えられず…
みなさん、こんにちは。
当コラムで注目してきたユーロ/円ですが、一時131.40円まで急伸するも、その後、値を伸ばせず130.00円±100pipsの高値圏での推移が続いています。
【参考記事】
●ドラギ総裁は、ややハト派会見でもユーロの上昇トレンド不変! ユーロ/円は135円へ(7月27日、西原宏一)
過去2週間、当コラムでご紹介させていただいた、下記のユーロ/円のレジスタンスを終値ベースで超えられない状態が続いていることになります。
【参考記事】
●メルケル発言よりも本邦勢の欧州投資がユーロに追い風! 130円突破なら135円へ(5月25日、西原宏一)
(1)200週移動平均線の130.62円。
(2)149.78円からの50%戻しの129.68円
(3)141.06円からの61.8%戻しの129.03円
(出所:Bloomberg)
そして、2016年6月24日(金)安値109.57円からのフィボナッチ・エクスパンションが129.38円。
(出所:Bloomberg)
つまりラフにいうと、130.00円±100pipsが極めて重要なレジスタントと重なっており、今月(8月)何度もトライしたのですが、これまで、このレベルを終値ベースで超えられず…。
このレジスタンスを超えられない状態で、時間だけが経過する中、日足ベースのTDシーケンシャルでは反落を示唆するカウントダウンが点灯。
(※編集部注:「TDシーケンシャル」とは、トーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
結果、今年(2017年)2月に当コラムで注目していた、ユーロ/円の上昇ですが、131円台から上値を伸ばせず。
【参考記事】
●日米首脳会談成功で円高リスクが後退。 「暗黙のドイツマルク」のような存在とは?(2月16日、西原宏一)
■ユーロの調整色を濃くしたドルインデックスの動き
そして、ユーロの調整色を濃くしてきたのが、ドルインデックスの動き。
以下は、ドルインデックスの日足チャートです。
(出所:Bloomberg)
過去半年、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げにも関わらず、トランプ政権の不安定さも反映し、下落を続けてきたドルインデックスですが、92.54をサポートとして反発。TDシーケンシャルも反騰を示唆しています。
ドルインデックスが反発するということは、ユーロ/米ドルの反落を意味します。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
そして、ユーロ/米ドルはこれまで、ユーロ/円を筆頭とするユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)が押し上げてきたため、調整するということは、「ドルインデックスの反発=ユーロ/米ドルの反落=米ドル高・円高=ユーロ/円の調整」という流れになります。
【参考記事】
●ECB緩和解除の思惑でスイスフラン安。ユーロ/スイスフランは、1.20フラン回復へ(8月10日、西原宏一)
●今週はSQ絡みの「円高・株安」にご用心!ドル/円よりユーロ/円を買うべき理由とは?(8月7日、西原宏一&大橋ひろこ)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 日足)
つまり、ドルインデックスが反発するときは、米ドル/円は下落することになります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
そのユーロ/米ドル、ユーロ/円を筆頭とするユーロクロスの調整色を濃くしたのが、8月16日(水)の欧米市場でマーケットに流れた報道でした。
高値圏でもみあっていたユーロクロスですが…
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