■北朝鮮に振らされて米ドル/円はサポート割れ!
北朝鮮を巡る地政学リスクが続いており、米ドル/円は、それを材料に振らされる展開となっています。
北朝鮮から毎日のように威嚇発言があるため、米ドル/円の買いが控えられ、先週(9月4日~)は上値の重い展開が続きました。
米ドル/円の108円は、これまで何度もサポートされていたこともあって、そこを割り込んだ水準には損切りの売りが増えていたようで、108円を割れると一時、107.32円まで下落しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■米ドル/円は一時的に下げ止まった状態だけど…
そして、9月9日(土)は北朝鮮の建国記念日のため、ミサイルを発射する可能性が報道されていました。
9日(土)は週末となるため、もし北朝鮮がミサイルを発射すれば、米ドル/円は11日(月)に下へ窓を開けてオープンする可能性が高く、ミサイルを発射しなければ上に窓が開くと予想されていました。結果的に、北朝鮮はミサイルを発射しなかったため、米ドル/円は上に窓を開けてスタートしました。
北朝鮮に対する新たな制裁決議の採決を国連の安全保障理事会で控える中、米長期金利が8日(金)の2.02%付近を底に上昇したことも手伝い、米ドル/円は昨日、11日(月)の海外時間に109.50円まで回復してきました。
(※編集部注:本記事の寄稿後、9月12日(火)の東京時間に米ドル/円は一時、109.57円付近まで上昇した)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)

(出所:Bloomberg)
先週(9月4日~)までは、108円を割れたことでテクニカル的に弱い形となっていましたが、109円台へ回復してきたこともあり、米ドル/円は一時的に下げ止まった状態となっています。
下げ止まりましたが、北朝鮮を巡る地政学リスクがなくなったわけではないので、このまま上昇トレンドになるにはまだ早いと思えます。
【参考記事】
●さらなる米ドル全面安に懐疑的な2つの理由とは? でも、逆張りの米ドル買いも危険(9月8日、陳満咲杜)
●ドル/円、下がらないけど上がりもしない理由は? ユーロのカギ握るECBに注目!(9月7日、今井雅人)
すぐに下がる状況ではなくなったものの、まだ、北朝鮮の動向次第では下値トライの可能性は残っていると思います。
9月7日(木)にECB(欧州中央銀行)理事会が…
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