■仮想通貨版の「ホリエモン祭」は今回が初めて
2018年7月7日(土)、七夕の日に東京・秋葉原のベルサール秋葉原で「ホリエモン仮想通貨祭」が開催された。今回からシリーズ記事で、その模様をレポートしたい。

ホリエモンこと堀江貴文さんは6月30日(土)に『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』という仮想通貨の書籍を出版したばかり。そんなタイミングで今回の「ホリエモン仮想通貨祭」は開催された。『これからを稼ごう…』は堀江さんの2冊目になる仮想通貨に関する書籍で、単著としては初めてとなる仮想通貨本だ。
2017年に「六本木ホリエモン祭」が開催されてから、日本全国、さらには海外でも「ホリエモン祭」は開かれているのだが、仮想通貨をテーマにした「ホリエモン祭」は今回が初めてとのこと。いったいどんな祭になるのだろうか?
■ミスビットコインが思った仮想通貨業界で一番ロマンチックなこと
「ホリエモン仮想通貨祭」は3部構成になっていたが、第1部にまず登場したのはグラコネ代表取締役であり、ミスビットコインこと藤本真衣さん。

「ホリエモン仮想通貨祭」第1部に登場したミスビットコインこと、グラコネ代表取締役の藤本真衣さん。仮想通貨の歴史や最近の動向、管理方法などを初心者向けにわかりやすくレクチャーしてくれた
藤本さんは「最後の?! “初心者向け講習” ~もう知らないでは済まされない仮想通貨~」と銘打って、仮想通貨の歴史や基本的な特徴、最新動向、セキュリティなどについて解説した。
その中で筆者が印象的だったのは藤本さんが「仮想通貨業界で一番ロマンチックなことはナカモトサトシが誰かわかっていないこと」と話していたこと。
ナカモトサトシとは言うまでもなく、ビットコインの発明者のこと。
堀江さんとかつて火花を散らしたような金融業界の相当な著名人の中にも「ナカモトサトシと会って話をした」と言っている人がいるのは事実。けれど、藤本さんは「田舎に帰ったとき、ナカモトサトシさん、見つかったね~」と言われることがあるけれど、そんなときは
「いや、たぶん違う」
と答えると話していた。
藤本さんは、「ビットコインやブロックチェーンの思想がここまで根付いたのはナカモトサトシが正体をばらさなかったことが一番のポイントだったんじゃないか」という見方をしているという。
ビットコインのコンセプトである非中央集権的な体制を体現するため、計画的にナカモトサトシは正体不明なままでいるのでは…というのである。
■生活費以外の日本円はほぼゼロ。余剰資金はすべて仮想通貨に!
また、ビル・ゲイツが「ビットコインへの投資はクレイジーで、するならカラ売り」と発言したこと、ウォーレン・バフェットが「ビットコインは殺鼠剤を2乗したようなもの」と発言したことを取り上げ、「今のビットコインはある意味、無視できない存在になっている」と藤本さんは指摘。

藤本さんがビットコインに出会った頃は、まだ誰もビットコインのことなんて知らず、あまり興味も示してもらえなかったそう。今やビル・ゲイツやウォーレン・バフェットも無視はできない存在に…!? ちなみに、藤本さん、生活費以外の日本円は持たず、ほとんど仮想通貨に替えているそうだ
藤本さんが最初、ビットコインを広めようとしたときはみんなにほぼ無視されていたという。しかし、今ではみんながお金ってなんなのか、ビットコインってどうなのかということを真剣に考え始めており、世界中で地位を築いてきた人も、もうビットコインから目がそらせなくなっているというのだ。
ちなみに2011年に仮想通貨に出会って以来、仮想通貨業界を盛り上げたい!と活動してきた藤本さんだが、今は生活費以外の日本円はほぼゼロ。貯金はなく、余剰資金はすべて仮想通貨に替えているそうだ。
■少額決済がやりやすくなる「レイヤー2」
第一部の後半はベトナム在住の大石哲之さんも登場。「仮想通貨が世の中をどう変えるか」と題し、ベトナムの自宅にいる大石さんと映像で会場を結び、藤本さんとの対談になった。

ベトナムからの中継で大石哲之さんも参戦。「仮想通貨が世の中をどう変えるか」という壮大なテーマのもと、藤本さんとの対談が始まった。「大石さんの最近の興味はどこにあるのか?」という藤本さんの質問に対し、仮想通貨業界の有名人、大石さんの回答は…?

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大石さんは仮想通貨の専門家として非常に著名な人。他ならぬ堀江さんの新刊『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』の監修も務めている。大石さんは以下の記事のとおり、ザイFX!の当コーナーにも登場してもらったことがある。
【参考記事】
●【仮想通貨激論!】広瀬隆雄vs大石哲之(0) 大物2人がツイッター上でにわかに激突!
●【仮想通貨激論!】広瀬隆雄vs大石哲之(2) 本当にトラストレスの意味を理解してます?
「大石さんの最近の興味はどこにあるのか?」という藤本さんの質問に対し、大石さんは(1)「レイヤー2(セカンドレイヤー)」、(2)「クロスチェーン」と答えていた。
ブロックチェーンではスケーラビリティを確保すること、つまり、たくさんのものを処理することが難しく、これが課題となっている。それを解決するための方策の1つがレイヤー2だ。
レイヤー2は基本はブロックチェーンの外で相手と取引を行い、それを最後にブロックチェーンに乗せるというもの。レイヤー2なら、たくさんの取引の処理がしやすくなり、少額決済がやりやすくなる。藤本さんはビットコイン寄付サイト「KIZUNA」も運営しているが、レイヤー2が広まれば、そのような寄付も集めやすくなると話していた。
そして、大石さんによると、今年に入って、このレイヤー2の開発競争が激しくなっているそうだ。
大石さんが最近、興味を持っているもう1つのものが…
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