■NYダウが下落し続けるのは考えにくい!?
NYダウは10月3日(水)を高値に、先週(10月8日~)も下落が続きました。
米長期金利が、10月9日(火)に、一時3.26%付近へ上昇し、その影響から株式市場の下落が続いている状況です。10月10日(水)のNYダウは、史上3番目の下げ幅となる下落をしています。

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
米長期金利が今後も上昇傾向であることから、株式市場は軟調になりやすいのですが、ただ、経済状況が変わったわけではないため、このまま下降トレンドになるとは考えにくいです。
米中の貿易戦争や覇権争いという材料も影響していますが、上昇トレンドに戻りにくいという程度で、売られ続けるということはないように思います。
■ムニューシンは日本に為替条項を求めたが…
先週末(10月13日)に、ムニューシン米財務長官から、通商協議で「日本にも為替条項(※)を求める」との発言が出てきました。
(※編集部注:「為替条項」とは、貿易における輸出の競争力を高める目的で、為替介入などによって自国通貨安に誘導することを防ぐ取り決めのこと)
これまで、日本に対しては為替条項を求めてこないと考えられていましたが、この発言の影響もあり、10月15日(月)の日経平均は、さらに下落しました。
【参考記事】
●世界的に株価脆弱で、ドル/円は戻り売り! 米国は中国を為替操作国に認定するのか!?(10月15日、西原宏一&大橋ひろこ)

(出所:Bloomberg)
ただ、為替市場に関しては小動きで、米ドル/円は111.62円で下げ止まっています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
もっと下げてもいいような内容の発言だと思いますが、市場では、為替条項を入れない代わりに、自動車への関税や他の輸入品の数量を増やすのではないかという見解もあります。そのため、為替市場への影響は、今のところ軽微になっているのです。
ただ、為替条項が入るかもしれないという懸念は残るため、今後も円安になりにくい状況は続くと考えています。
■米ドル/円は買いに偏ったまま!
CFTC(全米先物取引委員会)が発表するIMM(国際通貨先物市場)のポジション動向では、10月2日(火)時点は投機筋の米ドルに対する円の売り越しが11.4万枚に偏っていました。
そして、先週末に(10月13日)発表された10月9日(火)時点は11.5万枚と、売り越しが増えています。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
10月2日(火)から10月9日(火)にかけて、米ドル/円やクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は下がっていることから、通常は、円売りが減っていても良いような状況ですが、円買いの方がより減ったことで、ネット(差し引き)では円売りが増えている状況です。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
まだ、11万枚も円売り越しに偏っていることや…
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