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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

NYダウがブルトラップに!? 米株反落は今週
始まるかも…本格的な米ドル安も到来か?

2019年07月22日(月)13:32公開 (2019年07月22日(月)13:32更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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■参院選通過で日米の通商交渉が本格化

参院選は自公が過半数を獲得しましたが、憲法改正に必要な3分の2には届きませんでした。おおむね予想通りの結果ですね。

トランプ米大統領は、「(日米通商交渉の)大部分は7月の日本の選挙後まで待つことになる」と5月にツイートしていました。


参院選が終了したことで、日米の交渉が本格化することになります。トランプ米大統領からの発言、ツイートに注意ですね。

【参考記事】
メイ英首相が辞任表明! 米中貿易戦争は長期化へ…米ドル/円は105円台目指すかも(5月27日、西原宏一&大橋ひろこ)

トランプ米大統領写真

トランプ米大統領は5月に「(日米通商交渉の)大部分は7月の日本の選挙後まで待つことになる」とツイートしていた。参院選の終了に伴い日米交渉が本格化することになるため、トランプ米大統領の発言やツイートに注意になると西原氏は指摘した (C) Chip Somodevilla/Getty Images

■「合意なき離脱なら英ポンド/米ドルはパリティへ」との予想も

今週(7月22日~)はイベントが多いですね。


7月23日(火)には英国で保守党の党首選挙結果が発表されていますが、ボリス・ジョンソン氏でほぼ決まり。7月24日(水)には新首相となる見込みです。


モルガン・スタンレーは「ノーディール・ブレグジット(合意なき離脱)となれば英ポンド/米ドルはパリティ(1.00)へ」との予想を出しています。

【参考記事】
トランプ大統領が米ドル安誘導に本腰!? リスクオン相場でもドル/円下落のワケは?(7月15日、西原宏一&大橋ひろこ)

ボリス・ジョンソン氏写真

7月23日(火)に結果が発表される英保守党党首選挙で、勝利が確実視されるボリス・ジョンソン氏。7月24日(水)には新首相となる見込みだ (C)Justin Sullivan/Getty Images

「ノーディール・ブレグジットなら英ポンド/米ドルはパリティ」という予想は2016年以降、散々言い尽くされてきましたが、その可能性が改めて現実味を帯びてきた、ということですね。


ただ、最近のモルガン・スタンレーはリスクオフ・シナリオに傾いている嫌いがあるので、多少、割り引いて考えたほうがいいかもしれません。

10月末のブレグジットへ向けて、議会やEU(欧州連合)との駆け引きが活発化してきそうですね。


議会側は早速、議会を休会させてノーディール・ブレグジットへ持ち込むことを阻止する法案を成立させたようです。

■ECBは9月利下げ予想も、FOMCを前に動きにくい

7月25日(木)には、ECB(欧州中央銀行)理事会も開催されます。


事前の予想としては、今回の会合でフォワード・ガイダンスの変更により利下げを示唆し、9月に利下げを行う、というもの。


ただ、市場の注目は7月31日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)に集まっています


FOMCを前にしてECBも大胆に動きにくいでしょうし、フォワード・ガイダンスの変更などでユーロ安が進んだとしても、一時的な動きにとどまる可能性が高そうです。

大注目のFOMCについては、いかがでしょうか。


先週(7月15日~)は、ウィリアムズNY連銀総裁が「速やかに利下げを」と発言したことで50bp(ベーシスポイント、1bp=0.01%)の織り込みが進み、25bpの織り込みを上回る場面もありました。


NY連銀が火消しに動き、落ち着きましたが……。

■NYダウは2万7000ドル割れならブルトラップに

50bpの利下げ期待をプライス・イン(織り込み)しているのが、7月に史上最高値を更新した米株です。


来週(7月29日~)のFOMCが25bpの利下げにとどまれば、50bpを織り込んでいた部分が剥落して売られる可能性が高い

注目の節目は、NYダウの2万7000ドルですね。

NYダウは、2万7000ドルを下抜けるとブルトラップ(※)となりますね。ナスダック総合指数では日足RSIがダイバージェンスとなっています。


米株の下落は今週中にも始まる可能性があり、要注意です。

(※編集部注:「ブルトラップ」とは、相場が上方向へブレイクした直後に、下方向へ反転すること)

【参考記事】
米国の為替介入に不安高まる…。ドル/円は110円が遠くなり、100円へ向けて下値拡大中(7月18日、西原宏一)
バカラ村流テクニカル分析を徹底解説! 信頼度の高い「ダマシ」のシグナルとは?

NYダウ 日足
NYダウ 日足チャート

(出所:Bloomberg)

■米株の反落が始まれば米ドル安が本格化

米株の反落が始まると、本格的な米ドル安が始まる、というのが西原さんのシナリオですね。

前回のコラムでも話題にしましたが、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーが米国の米ドル売り介入についてレポートしていますし、先週(7月15日~)は債券大手のピムコも可能性を示唆しました。


米ドル安への警戒感が、徐々に高まっています

【参考記事】
トランプ大統領が米ドル安誘導に本腰!? リスクオン相場でもドル/円下落のワケは?(7月15日、西原宏一&大橋ひろこ)

コモディティ市場で話題なのが銀の急騰。原因がはっきりしませんが、高値圏で揉み合っていたゴールドも上抜けてきました。


貴金属市場が全般、強含んでいます。

NY銀先物&NY金先物 日足
NY銀先物&NY金先物 日足チャート

(出所:Bloomberg)

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コモディティと相関しやすいオセアニア通貨も上昇していますね。

今週の戦略はどう考えますか?

注目は米株の動向です。米株の反落が始まれば、一層の米ドル安が進むのでしょう。


先週(7月15日~)のウィリアムズNY連銀総裁の発言のように、米国の金利先物市場はヘッドラインで大きく動きますが、為替はまだ反応が薄い。


米ドル/円の戻りがあれば売っていきたいと思います。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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