■参院選通過で日米の通商交渉が本格化
参院選は自公が過半数を獲得しましたが、憲法改正に必要な3分の2には届きませんでした。おおむね予想通りの結果ですね。
トランプ米大統領は、「(日米通商交渉の)大部分は7月の日本の選挙後まで待つことになる」と5月にツイートしていました。
参院選が終了したことで、日米の交渉が本格化することになります。トランプ米大統領からの発言、ツイートに注意ですね。
【参考記事】
●メイ英首相が辞任表明! 米中貿易戦争は長期化へ…米ドル/円は105円台目指すかも(5月27日、西原宏一&大橋ひろこ)

トランプ米大統領は5月に「(日米通商交渉の)大部分は7月の日本の選挙後まで待つことになる」とツイートしていた。参院選の終了に伴い日米交渉が本格化することになるため、トランプ米大統領の発言やツイートに注意になると西原氏は指摘した (C) Chip Somodevilla/Getty Images
■「合意なき離脱なら英ポンド/米ドルはパリティへ」との予想も
今週(7月22日~)はイベントが多いですね。
7月23日(火)には英国で保守党の党首選挙結果が発表されていますが、ボリス・ジョンソン氏でほぼ決まり。7月24日(水)には新首相となる見込みです。
モルガン・スタンレーは「ノーディール・ブレグジット(合意なき離脱)となれば英ポンド/米ドルはパリティ(1.00)へ」との予想を出しています。
【参考記事】
●トランプ大統領が米ドル安誘導に本腰!? リスクオン相場でもドル/円下落のワケは?(7月15日、西原宏一&大橋ひろこ)

7月23日(火)に結果が発表される英保守党党首選挙で、勝利が確実視されるボリス・ジョンソン氏。7月24日(水)には新首相となる見込みだ (C)Justin Sullivan/Getty Images
「ノーディール・ブレグジットなら英ポンド/米ドルはパリティ」という予想は2016年以降、散々言い尽くされてきましたが、その可能性が改めて現実味を帯びてきた、ということですね。
ただ、最近のモルガン・スタンレーはリスクオフ・シナリオに傾いている嫌いがあるので、多少、割り引いて考えたほうがいいかもしれません。
10月末のブレグジットへ向けて、議会やEU(欧州連合)との駆け引きが活発化してきそうですね。
議会側は早速、議会を休会させてノーディール・ブレグジットへ持ち込むことを阻止する法案を成立させたようです。
■ECBは9月利下げ予想も、FOMCを前に動きにくい
7月25日(木)には、ECB(欧州中央銀行)理事会も開催されます。
事前の予想としては、今回の会合でフォワード・ガイダンスの変更により利下げを示唆し、9月に利下げを行う、というもの。
ただ、市場の注目は7月31日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)に集まっています。
FOMCを前にしてECBも大胆に動きにくいでしょうし、フォワード・ガイダンスの変更などでユーロ安が進んだとしても、一時的な動きにとどまる可能性が高そうです。
大注目のFOMCについては、いかがでしょうか。
先週(7月15日~)は、ウィリアムズNY連銀総裁が「速やかに利下げを」と発言したことで50bp(ベーシスポイント、1bp=0.01%)の織り込みが進み、25bpの織り込みを上回る場面もありました。
NY連銀が火消しに動き、落ち着きましたが……。
(次ページでは、米株の動向や、今週の見通しの話題が…)
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