■金融政策よりも米中、有事リスクで動く相場に
先週(9月16日~)はFOMC(米連邦公開市場委員会)、そして日銀の政策発表がありました。FOMCは25bp(0.25%)利下げ、日銀は追加緩和に動かず、どちらも想定どおりです。
【参考記事】
●ECBとFRBは金融緩和も日銀は動かず…米ドル/円は108円台半ばへ上昇後、反落(9月19日、西原宏一)

※誘導目標レンジの上限を掲載
(出所:Bloombergのデータを基にザイFX!が作成)
先々週(9月9日~)には、ECBが利下げや量的緩和などの包括的な追加金融緩和を決定し、米国と欧州は緩和方向。日本だけが現状維持ですから、相対的にホーキッシュ(タカ派的)となります。円高方向に動きやすくなるのでしょう。

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
FOMCでは年内の利下げ打ち止めの可能性も示唆されたことで、直後の反応は株安・米ドル高に。
ただ、週末間際に「中国代表団、米農家の視察を中止」とのニュースが出たことからリスクオフ的な方向で終わっています。金融政策よりも米中貿易戦争や中東の有事リスクに引っ張られる相場のようですね。
■米中貿易戦争は来年までもつれそう…
ECB(欧州中央銀行)は満額回答、FOMCも予想どおりとはいえ、もう少しボラティリティが出てもいいのですが、動かなかったですね。
やはり今の相場は米中貿易戦争、そして有事リスクが中心テーマなのでしょう。
米中絡みでは、米大統領選を意識して米中が「部分合意」するのではとの観測が高まりました。
ところが、トランプ米大統領が「部分合意ではだめだ」と全否定。「大統領選前に中国と合意する必要はない」とも話しています。来年(2020年)までもつれるのでしょうか。
このままではそうなってしまいますね。
10月1日(火)は中国の建国70周年記念イベントが控えています。それまでは、トランプ砲も出ないとは思うのですが……。
(次ページでは、一時急騰した原油相場や今後の戦略の話題が…)
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