昨日は日本がお休み。しかし気になるところは、先週末に出てきた米中関係の悪化だ。中国の使節団がモンタナ州の農業視察をキャンセルした件だ。これが事務局レベル会合が上手く行かないのではないかとの憶測を呼んで、金曜日のニューヨーク時間の後半は大きくリスク回避に傾いたのだ。
しかし週明けのグローベックスでは米国株などリスク性の高いものは、反発してのスタートとなった。為替相場でもドル円やユーロ円などのリスクに敏感なものは、値上がり傾向が強まった。どうやら中国使節団のキャンセルは交渉と関係のない、別の理由だということで安心感を与える材料になってしまったようだ。
しかし夕方になって出たドイツの景況感は悪かった。製造業もサービス部門もともに大幅悪化。これがリスクオフ要因となって、欧州株は軟化。そしてニューヨーク時間になって出てきたアメリカのPMIもさほど良いものではなかった。
それが再び市場のリスク回避を誘うこととなったが、ドル円の押し目は107.35あたりまでで、大きな投げ売りは出てこなかった。ニューヨーク時間のコアタイムではマーケットは小動きとなった。
米国株は動かなくなり、ドル円もユーロドルも10ポイントしか動かない状態となった。日本が休みだったというわけではないが、私も積極的な参戦を見送った。
今日もドイツとアメリカから景況指数の発表がある。形を変えても、内容の傾向はあまり変わらないだろう。良いものは期待できないはずである。今日の東京時間での日本株は大きく上昇しているが、これは期末の配当取りの間際によくみられる傾向だ。
権利落ちしたら同じ経済的効果だとわかっていても、株買いに走るのである。実際に日経平均株価よりも日経先物12月限のほうが180円ほど安い。どうしても取引できるほうの日経先物が安く見えてしまい、ついお得感から買ってしまうのである。それがにわかに相場を支えているという側面もある。そういうわけでリスクのありようを測るには夕方以降方が適切だろう。
日本時間 13時30分
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