■中東リスク高まり、米ドル/円は107円台へ!
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
昨年(2019年)12月後半、米ドル/円は、109円台での推移が続いていましたが、米ドル安の動きから、年末に109円を割り込みました。さらに、1月3日(金)に米軍が、イランの精鋭コッズ部隊のソレイマニ司令官の車列を空爆し、殺害したと発表したことで、リスク回避へ。
米ドル/円は、107.77円まで下落しました。

(出所:TradingView)
リスク回避のときに反応が大きくなる豪ドル/円は、74.73円まで下落。

(出所:TradingView)
中東情勢のリスクは、短期的に終わることも多いのですが、イランからの報復の警戒感もあって、しばらくは株式などを買いにくい状況が続くと思います。
【参考記事】
●第3次世界大戦の危機!? 今はイラン情勢がすべて。ドル/円や豪ドル/円は戻り売りか(1月6日、西原宏一&大橋ひろこ)
■米ドル/円の上昇は、しばらく見込めない!?
市場参加者は、イランの軍事報復の可能性は低いと考えているようですが、そうであっても、リスクを取れるような状況ではないため、株価などが上昇するのは難しいと思います。
季節性からは、米ドル/円は1~2月は下がりやすい傾向にあることもあって、中東情勢リスクも重なり、米ドル/円の上昇も、しばらく見込めないと思います。
【参考記事】
●米ドル/円は12月~1月から3年連続で下落! 2019年の上限は115円、下限は100円か(2018年12月25日、バカラ村)
●ユーロ/米ドルに1.26ドルまでの上昇余地! 米ドル/円は季節的に上値が重い時期!?(2018年1月16日、バカラ村)

(出所:TradingView)
■大統領選を見据えて、短期で決着をつけるか
ただ、この下げがいつまでも続くとも、考えてはいません。
今年(2020年)は、11月に米大統領選があり、米国株の行方がトランプ大統領の再選に影響を与えることもあって、トランプ大統領も中東情勢の緊迫化は、短期間で終わらせてくると思います。
米中の貿易交渉も、米国株に影響を与えていましたが、こちらは交渉条件を緩めたりすることでコントロールできていました。しかし、中東情勢に関しては、イランの報復次第になるため、コントロールすることは難しいと思います。
ですが、トランプ大統領は米国株の推移を気にしている大統領でもあり、今回は自ら仕掛けたこともあって、短期で決着がつくと考えていると思います。

11月の大統領選で再選するために、トランプ大統領は米国株の下落は避けたいと考えていると、バカラ村氏は指摘。自らが仕掛けた中東情勢の悪化は、短期で決着がつくのではないかと予想している (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
そうであれば、今の米国株の下げも短期間で終わるのではないかと思います。

(出所:Bloomberg)
目先では、まだ、米ドル/円は…
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