■米ドル/円は一時、108円台まで急騰する場面も
今週(4月27日~)は、日本・米国・欧州の金融政策会合があり、米国とユーロ圏では1~3月期GDP(国内総生産)の発表もあります。
4月23日(木)に日本経済新聞が、日銀が27日(月)の日銀金融政策決定会合で、無制限の国債購入と、CP(コマーシャルペーパー)・社債の購入上限額の倍増を議論すると報じました。
これを受けて、米ドル/円は107.40円付近から、108.03円まで急騰しました。
しかし、今の市場はコロナ相場となっており、金融政策に注目しておらず、さらに、オプションの影響や108円台での実需の売りもあったことから、107円台に押し戻されました。

(出所:TradingView)
■追加緩和決定も、米ドル/円の動きは限定的
4月27日(月)の日銀金融政策決定会合では、無制限の国債買い入れと、CP・社債を、合計20兆円を上限に買い入れることを決定。
4月23日(木)の日本経済新聞の報道と、ほぼ同じ内容だったこともあり、米ドル/円の動きは限定的となりました。
その後の黒田日銀総裁の会見にも、目新しい内容はなく、米ドル/円は107円台での推移が続いています。
【参考記事】
●ドル/円が心肺停止…原因は巨額オプション! アフターコロナ見据え、豪ドル押し目買い(4月27日、西原宏一&大橋ひろこ)

4月27日(月)の日銀金融政策決定会合で、無制限の国債買い入れなどの追加緩和策を発表した日銀の黒田総裁 (C)Bloomberg/Getty Images
■FOMC・ECB理事会の影響は?
4月28日(火)~29日(水)にはFOMC(米連邦公開市場委員会)、30日(木)にはECB(欧州中央銀行)理事会があります。
金融政策は市場のテーマではないため、サプライズがなければ、為替市場への影響はないと思います。
ただ、金融緩和策を打ち出せば、株式市場には好影響で、上昇が期待できることになります。
■一部でロックダウンの解除が始まる
繰り返しになりますが、新型コロナウイルスが市場の注目材料です。すでに第1波のピークはつけたと見られ、今は、一部の国でロックダウン(都市封鎖)の解除が始まっています。
ロックダウンを解除すると、感染拡大のリスクが出てくることになりますが、経済をいつまでも止めていることもできず、段階的にロックダウンを解除していく国が増えてきています。
中国では、武漢がいち早くロックダウンを解除し、ここから中国の工場が動き出すことも期待できます。
中国と欧州は貿易量が多く、ここからの経済の回復も期待したいところですが、欧州は、今もロックダウンしいている国が多く、需要が見込めない状態です。
グローバル経済としては、回復までに、まだしばらく時間がかかりそうです。
ただし、実体経済とは違い、各国の財政政策・金融緩和策・ロックダウンの解除と、株式市場にとっては良い材料が多いこともあって、まだ上昇は見込めるのではないかと思います。
【参考記事】
●世界経済は、1930年以来の落ち込みに!? 封鎖解除のNZドル買い・ユーロ売りで!(4月21日、バカラ村)

(出所:TradingView)

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為替市場は、今月(4月)に入ってから…
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