■金融市場はもみ合い相場に
金融市場は、6月10日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の記者会見で、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が悲観的な発言をしてから調整の動きとなり、もみ合い相場に入っています。
【参考記事】
●自律的な調整終われば、再度リスク選好へ! 長期的な米ドル安見通しは変わらず。(6月16日、バカラ村)

(出所:TradingView)

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買い材料と売り材料が混在していることから、方向性が出ない状態になってきています。
■混在する買い材料と売り材料
買い材料としては、各国政府の財政出動や、各国中央銀行の金融緩和があります。
さらに、6月16日(火)にトランプ大統領が、1兆ドル規模のインフラ投資を準備しているとの報道もありました。実現するかは、まだ不透明ですが、期待感からの買いも出てくることになります。

1兆ドル規模のインフラ投資を準備していると報道されたトランプ大統領 (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
売り材料としては、新型コロナウイルスの感染第2波懸念があり、米国南部やブラジルなどで、感染者数が増加しています。
ロックダウン(都市封鎖)を解除した地区でも感染者が増加しているため、経済の回復が遅れることになります。
6月17日(水)には、トランプ大統領の前補佐官であるボルトン氏の暴露本が話題として報じられました。こちらもリスク回避の材料となります。
他のリスク回避の材料としては、6月16日(火)に北朝鮮が、南北共同連絡事務所を爆破しました。融和の象徴を爆破したことで、朝鮮半島の地政学リスクが高まっています。
金融市場に影響は、まだ出てきていませんが、今後も北朝鮮からの威嚇が出てくると思いますので、金融市場が楽観になっているときには、リスク回避の材料になります。
■株価の大崩れはなさそうだが…
人種差別への抗議デモは重要で、これがトランプ大統領の支持率を低下させており、株式市場は上値が重い状態が続いています。

(出所:RealClearPolitics)
収束はまだ見えず、さらに、デモによる密集でコロナの感染増も起きているようで、その点もリスク回避の材料となります。
11月の米大統領選に向けて、トランプ大統領の支持率を下げるような報道が、今後も出てくることが考えられ、株式市場は乱高下することになります。しかし、金融緩和や財政出動が異次元の状態のため、株式市場が大きく崩れることはないと考えています。
ただ、FRBのバランスシート拡大が止まり、このため、株式市場の上昇も勢いがなくなっています。
株式市場に上昇の勢いがなくなったことで…
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