■米株下落のリスクオフでユーロが下落
さて、足元の相場状況ですが、2つのことが起きています。1つは、米国の株式が、ここにきて下落してきていること。
(出所:TradingView)
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それにより、リスクオフから円高、そして米ドル高という現象が起きています。つまり、ユーロで言えば、ユーロ/円とユーロ/米ドルの下落という現象です。
【参考記事】
●安倍ショックの円高は、まったくの偽り!米国株の調整で米ドルの切り返しを想定(9月4日、陳満咲杜)
(出所:TradingView)
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■英国とEUの貿易交渉がまた難航
2つ目は、また、英国とEU(欧州連合)の貿易交渉が話題となってきていることです。
2020年の年末が貿易交渉の期限とされており、そこまでにまとまらないと、関税措置などが行われることになります。
最近、欧州の報道機関のいくつかが、この交渉が年末までにまとまらない可能性を報じました。また、英国、EU関係者も、同様の発言をしています。これが、英ポンド売りを誘っています。
(出所:TradingView)
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■ユーロ/米ドルは下落しやすい。米ドル/円は…?
さて、これらを受けた為替相場ですが、英ポンドに関しては、この材料はかつて、英ポンドの暴落を招いたこともあるネタです。安いからといって、うかつに英ポンドを買うわけにはいかなくなりました。要注意です。
【参考記事】
●2020年の注目材料とトレード戦略はコレ! オリンピック後の景気後退は都市伝説!?(1月9日、今井雅人)
●2019年の為替市場を総まとめ! 米中貿易摩擦とブレグジット問題は、2020年も続く!?(2019年12月27日、今井雅人)
また、米国の株の下落は、調整の域を出ないと私は思っていますが、それでも、さらなる調整が起きる可能性はあります。
ユーロ/米ドルは、ロングポジションが溜まっていることから下落しやすいと思いますので、注意が必要です。
米ドル/円は、105円台から106円台での狭い動きが、当面、続きそうです。
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