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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

米ドル/円は、今週も押し目買いでよさそう。
103.20円水準から下がなさそうなワケは?

2021年02月01日(月)16:15公開 (2021年02月01日(月)16:15更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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■ロビンフッダーが市場を変えた

市場の話題は、米SNS「レディット(Reddit)」に集まる個人投資家が仕掛けた米ゲーム販売チェーン「ゲームストップ」の釣り上げ。そして、ロビンフッドによる購入規制ですね。


FOMC(米連邦公開市場委員会)もありましたが、話題はゲームストップ一色です。

【参考記事】
ロビンフッダー対ヘッジファンドが話題に。ユーロ/米ドルの下値余地が拡大中!!(1月28日、西原宏一)
ロビンフッダーがヘッジファンドを締め上げた!? バブル修正の時、為替も動き出す(1月27日、志摩力男)

FOMCは政策の変更もなく、予想どおり無風でしたね。


それよりも、10ドルや20ドルが適正水準と言われていたゲームストップが400ドル台まで暴騰


空売り専門ファンドとして日本でも話題になった、シトロン・リサーチが空売り調査からの撤退を表明し、多額の損失を被ったメルビンキャピタルは27億ドルの資金調達を余儀なくされています。

ゲームストップ株 日足
ゲームストップ株 日足チャート

(出所:TradingView

民主党の大統領選候補として予備選に出馬したエリザベス・ウォーレンは、SEC(米国証券取引委員会)に株価操縦の防止策を尋ねる質問状を送付しました。


同じく予備選に出たテッド・クルーズ、それにAOC(アレクサンドリア・オカシオ・コルテス)なども言及しています。

先週(1月25日~)半ばまでは金融市場のなかでの話題でしたが、週後半からは一般のニュースでも取り上げられるようになっています。


ロビンフッダー(※)が市場をどう変えていくのか、去年(2020年)から考えていましたが、こういう形になるとは想定外でしたね。

(※編集部注:ロビンフッダー(Robinhooder)とは、米オンライン証券のロビンフッドが提供するスマホの株式取引アプリ「ロビンフッド」で売買を行う個人投資家のこと。1人あたりの投資額は少額ながら、新型コロナウイルスの影響で在宅を余儀なくされた若者を中心に爆発的な増加を見せており、株価を動かす要因とされている)

■圧倒的に多い! 就任1週間で30の大統領令

民主党議員が相次いで声を上げていますし、SECの新たな委員長はオバマ政権時代にウォール街規制を進めた人。規制が強まるかもしれません。


「株式市場への規制強化で株価下落」というシナリオもあるかもしれませんね。

もともとトランプ政権は、ウォール街への規制を緩和してきましたが、バイデンさんがやっているのはトランプ路線の巻き戻し


就任直後の1週間で、30もの大統領令に署名しました。トランプが4、オバマが5、ブッシュが2ですから、バイデンさんは圧倒的です。

【参考記事】
米ドル/円は、押し目買いで良さそう。日本のワクチン確保が円安要因になるかも(1月25日、西原宏一&大橋ひろこ)

トランプ政権はウォール街への規制を緩和してきたが、バイデン米大統領がやっているのはトランプ路線の巻き戻しだと西原氏は指摘。就任直後の1週間で30もの大統領令に署名し、その数は圧倒的だとのこと (C)Scott Olson/Getty Images News

カナダの油田とアメリカの精油所を結ぶパイプラインである「キーストーンXL」の認可を取り消したことも、そのひとつですね。


カナダのトルドー首相は、「失望した」と怒り気味です。

トリプルブルーとはいえ、米上院は議長票を入れて51対50でやっと過半数。


しかし、米上院には「フィリバスター」という議事進行妨害が認められるため、基本的に法案可決に60票が必要です。


共和党議員の協力が必要となりますが、大統領令へ粛々と署名しながら政策を決めていくバイデンさんからは「Unify(団結)」という姿勢が見えません


■「世界最大のショートスクイーズ」でシルバー急騰

そして、今週(2月1日~)は米雇用統計。


前回はNFP(非農業部門雇用者数)5万人増の予想に対して、14万人の減少と予想外の悪い数字だったのに、米株は下がりませんでした。

これまでは、経済指標が悪いほど、金融緩和や財政政策への期待が高まり、株価が上がるという逆転現象が起きていました。


しかし、1.9兆ドルの経済対策は発表済み。米株市場の混乱がゲームチェンジャーとなり、流れが変わってくるかもしれません。

NYダウ 日足
NYダウ 日足チャート

(出所:TradingView

レディットの煽りはコモディティ市場にも波及し、シルバーは昨年(2020年)8月の高値に迫る水準まで上がってきました。


「世界最大のショートスクイーズ」との投稿が影響したようです。


環境政策を重視するバイデン政権ですが、太陽光パネルに欠かせないのがシルバー。


もともとシルバーは投機的な市場ですが、こうしたファンダメンタルズ的な背景も買い煽りを誘いやすいのかもしれません。

NY銀先物 日足
NY銀先物 日足チャート

(出所:TradingView

■米ドル/円は底打ちか。今週も押し目買いで

為替市場では、米ドル/円が上がってきましたね。

チャート的には、日足の一目均衡表雲を上抜けし、底打ちしたようにも見えます。

足もとでは、レパトリの円買い以外に円を買う動きは目立たず、むしろ米ドル買いのほうが出やすい


103.20円の水準で財務省・金融庁・日銀による3者会合が行われたことを思えば、ここから下はあまりなさそうです。


かといって大きく上がる感じもしませんが、底堅いのはたしかでしょう。


今週も米ドル/円の押し目買いでいいのではないでしょうか。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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