米ドル/円と米長期金利の相関性は非常に強い状態が継続
米長期金利の上昇をきっかけに、米ドル/円が上昇してきました。
7月に入ってから、米ドル/円と米長期金利の相関性は非常に強い状態が続いています。
(出所:TradingView)
米長期金利が上昇すれば、米ドル高になりますが、円安にもなります。
例えば、今年(2021年)1月~3月に米長期金利が上昇したときや、それ以前の米長期金利の上昇時も、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は上昇していました。
米長期金利の上昇は、米ドル高だけでなく円安にも影響することから、今回も、米ドル/円もクロス円も上昇しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
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米長期金利は急騰からゆっくりとした上昇へ。今年の高値1.77%トライも期待できるか
米長期金利は上昇してきましたが、このまま急騰を続けるとは考えていません。FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測もあり、ゆっくりと上昇を続けていくことになると思います。
(出所:TradingView)
一気に上昇すれば、株式市場がリスク回避の動きになるため、調整を挟みながら上昇するのではないかと思います。
まずは、4月~5月につけた高値1.70%、そして今年(2021年)の高値1.77%をトライする動きが期待できるように思います。
米ドル/円もそれに連れて上昇すると思いますが、クロス円の週足を見ると堅調なものが多くあります。
英ポンド/円の週足では、148円で何度も跳ね返されており、下ヒゲのあるローソク足も多い状態です。
また、その水準は昨年(2020年)12月の高値でもあり、レジスタンスがサポートに切り替わっている状態です。
そして、157円も突破すれば、2017年から続いた超長期のレンジをブレイクすることになり、上値余地が大きく広がります。
(出所:TradingView)
カナダドル/円も86円以下では、多くのローソク足が下ヒゲとなっており底堅く、まだ上昇の可能性があるような形となっています。
(出所:TradingView)
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豪ドルはIMMポジションの売りが約9万枚。豪ドル/円は買い戻し期待で、年初来高値の85円が目標になる
豪ドルに関しては、IMM(国際通貨先物市場)ポジションが約9万枚の売りにまで偏ってきました。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
毎週のように豪ドルの売りが多くなってきていますが、しかし豪ドル/米ドルや豪ドルクロス(豪ドルと米ドル以外の通貨との通貨ペア)の多くは下げておらず、反対に上昇してきています。
【参考記事】
●ニュージーランドドルは金利差拡大で買われやすい通貨に。豪ドルの買い戻し期待は継続。ドル/円は四半期ごとのパターンが続くか(10月5日、バカラ村)
8月の豪州の貿易収支は、過去最高の黒字となりました。これは実需では豪ドルの買いが出ることになります。
IMMポジションの売りが多くなっても下がらなかったのは、この実需の買いの影響もあるのではないかと思います。
長期的な動きになるため、すぐに影響するわけではないですが、IMMポジションの買い戻しが、今後出てくることが期待できるため、豪ドルは強くなる可能性があるという考えのままでいます。
(出所:TradingView)
豪ドル/円の週足は78円まで下がりましたが、この水準は昨年(2020年)8月の高値になります。
英ポンド/円と同様、以前のレジスタンスがサポートに切り替わっており、まだ強い動きが期待できます。
まずは、年初来高値85円台後半への上昇がターゲットになると思います。
(出所:TradingView)
IMMポジションは週間での内容となるため、日足では下がる局面もあると思いますが、豪ドル/円や豪ドル/米ドルなど、IMMポジションで豪ドル売りが出ていても下がっていないことから、豪ドルの上昇が期待できるのではないかと考えています。
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