金融政策の正常化へ進む国の通貨は買われ、まだまだ先の円は売られやすい
円安トレンドが継続しており、米ドル/円は114.46円まで上昇しました。
(出所:TradingView)
クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も上昇しており、英ポンド/円やカナダドル/円などは、年初来高値も更新してきました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
FRB(米連邦準備制度理事会)をはじめ、ニュージーランドや英国などは金融政策の正常化に向けて進んでおり、長期金利の上昇から、それらの通貨が買われています。
それに対して、日本は金融政策が正常化されるのはまだまだ先となるため、円が売られやすい状況となっています。
原油や天然ガスなどのエネルギー価格が上昇しており、これを受けて為替市場は資源国通貨高となり、カナダドルや英ポンドや豪ドルなどが堅調に推移しています。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
日本は資源がないため、この点からも円売り材料となり、米ドル/円やクロス円が上昇していることになります。
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米ドル/円はしっかりとした上昇トレンドを構築。ここから円安が続くのか見極めが重要
テクニカル的にも、米ドル/円はこれまで小動きが続いていましたが、それをブレイクしたことによって、しっかりとした上昇トレンドができていることになります。
(出所:TradingView)
ここからは、円安トレンドが続くのか、続くのであればどこまで続くのか、というところが重要になります。
米ドル/円の市場参加者の予想は、まだ上昇トレンドが継続するとの予想ばかりに偏ってきています。
ターゲットとしては118円や120円や125円など、今の水準よりもまだかなり高い目線となってきています。
原油価格が上がっているのであれば、米ドル/円が下がったところで実需の買いが出てきやすく、季節性も米ドル/円は年末に向けて上がりやすい時期になります。
【参考記事】
●米ドル/円は112円トライに期待。FOMC後の米長期金利上昇が追い風となる中、季節性通り、年末に向けて上昇傾向となるか(9月28日、バカラ村)
そのため、下降トレンドになるとは考えにくく、横ばいか上昇か、という状態になりやすいように思います。
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米ドル/円は下落しても113円割れがせいぜいか。基本的に押し目買いでよさそう
米ドル/円が下がる材料としては、中国恒大集団リスクやパウエルFRB議長の再任の可能性の低下などがありますが、今はそれに市場は注目しておらず、金利差の拡大や原油などの上昇に注目が集まっています。
市場参加者は買い目線になっているため、リスク回避の材料が出れば、ふるい落としが起きて短期的な押し目を作ることになると思います。
チャートからは112円をブレイクして上がってきたため、112円はサポートになると思います。
ただ、すでに112円は遠い水準となっていることもあり、リスク回避の材料が出たとしても113.00円を割れるのがせいぜいではないかと思います。
(出所:TradingView)
市場は買い目線に偏っているため、高いところで買うのはリスクが高くなってきましたが、押し目があれば買いでいいのではないかと考えています。
しばらくは113.00~115.50円のレンジで考えて、基本的には押し目買いでいいのではないかと思います。
(出所:TradingView)
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