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米ドル/円は長期レジスタンス付近から調整。
買い材料多いが短期的には買われすぎの
状態、しばらくはもみ合いか

2021年10月26日(火)08:49公開 (2021年10月26日(火)08:49更新)
バカラ村

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米ドル/円は短期的に買われすぎ。底堅さ維持もしばらくもみ合いか

 円安トレンドで、米ドル/円は114.69円まで上昇しました。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も上昇しており、豪ドル/円は86.25円まで上昇しました。

豪ドル/円 日足
豪ドル/円 日足

(出所:TradingView

 ただ上昇スピードが早かったことや、米ドル/円が長期のレジスタンスとなっている114.70円付近まで到達したことなどを受けて、調整の動きとなっています。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

 また10月22日(金)に、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が「テーパリング(※)を始める時期が来たが、利上げの時期とは考えていない」と早期の利上げ観測を後退させ、米ドル/円は113.41円まで調整しました。

(※「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)

 調整していますが、日本の貿易収支は赤字となっており、原油価格が上昇しているため、赤字がさらに拡大し、実需の買いが出てきやすいことになります。それが米ドル/円を底堅くすると思います。

 また、11月3日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、テーパリング開始を示唆する見込みとなっており、この面からも米ドル/円は買い材料となります。

 そのため、米ドル/円は買いでいいのだと思いますが、ただIMM(国際通貨先物市場)ポジションは、円売りが約10万枚まで偏ってきています。

IMMポジション(米ドル/円)
IMMポジション(米ドル/円)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

 また、テクニカル的にも買われ過ぎの状態となっています。

 米ドル/円は、ファンダメンタル面からは買いと考えているものの、短期的に買われ過ぎとなっているため、しばらくはもみ合いになるのではないかと思います。

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ECBの利上げは、まだかなり先か。ユーロは弱いが、対米ドルでは強い通貨と見たい

 10月28日(木)はECB(欧州中央銀行)理事会があります。

 カナダやニュージーランドなどは利上げ方向で、英国も年内の利上げの可能性がありますが、ECBに関しては利上げはまだかなり先になりそうです。

 金融政策からは、ユーロは相対的に売り方向となります。

ユーロVS世界の通貨 日足
ユーロVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足

 今回も大きな材料は出てこないと思いますが、ユーロ/米ドルは、1.1670ドルのレジスタンスで上値を抑えられており、軟調な推移が続いています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足

(出所:TradingView

 ユーロは弱いですが、対米ドルでは動きが出ていないため、強い通貨ペアと考えたいところです。

ユーロ/ニュージーランドドルはターゲット到達で、底売りリスクに注意

 ニュージーランドドルは強いため、ユーロ/ニュージーランドドルは軟調に推移するのではないかと思います。

 ただ、このコラムの8月時点で、長期的にユーロ/ニュージーランドドルは1.63ニュージーランドドルまで下がるのではないか、としていましたが、そのターゲットに到達しています。

【参考記事】
NZ中銀は、8月政策会合で利上げの可能性。ニュージーランドドルは、対ユーロで長期的に買いが進む展開になるか

 そのため、ここから売るのは底売りになるリスクがあります。

ユーロ/ニュージーランドドル 日足
ユーロ/ニュージーランドドル 日足

(出所:TradingView

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IMMポジションで、豪ドルはまだ売りに偏る。ユーロ/豪ドルは戻り売りが良さそう

 IMMポジションは、豪ドル売りがまだ偏った状態です。

IMMポジション(豪ドル/米ドル)
IMMポジション(豪ドル/米ドル)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

 そのため、ユーロ/豪ドルの売りでもいいのではないかと考えています。

 先週(10月18日~)後半のローソク足は包み足となっており、さらに、22日(金)には再度下を試す動きがありましたが、ヒゲで終わっています。

 反発の可能性がある形だと思いますが、トレンドが強いためか10月25日(月)にそれを否定するように陰線となっています。

ユーロ/豪ドル 日足
ユーロ/豪ドル 日足

(出所:TradingView

 売り意欲が強いのかもしれませんが、包み足とヒゲがあるため、戻りを待ってからの売りでいいのではないかと考えています。

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