(「ザイFX!で振り返る2009年(1) 【為替・経済の動き編】」からつづく)
2009年を振り返るこのシリーズ。前回の【為替・経済の動き編】に続き、今回は【FX業界編】をお送りしましょう。
その歴史はほんの10年程度。まだまだ若く、動き続けているのが日本のFX業界。今年もいろいろな動きがありました。
■スプレッド競争がまたまた激化
2008年夏~冬に激しくなったあと、一時、沈静化していたFX業界のスプレッド競争。それが今年、2009年春から、再び激しくなった。
火付け役となったのはフォレックス・トレード、EMCOM TRADE、DMM.com証券などの新しいFX会社だ。これらの会社は正確にはどれも既存のFX会社が買収され生まれ変わったものだが、サービス内容が以前とは大きく異なっているため、実質的には新しいFX会社が生まれたと言っていいだろう。
こうした新しくサービスを始めた会社が米ドル/円で1銭未満のスプレッドをこぞって提供したため、他のFX会社にも、これを追うような動きが出てきたのだ。

◆DMM.com証券の米ドル/円スプレッドは通常「0~0.8銭」だが、現在はキャンペーン中でさらに狭く「0~0.5銭」に! 詳しくはこちら→DMM.com証券
ちなみに米ドル/円スプレッドの狭い順にFX会社を並べたものはザイFX!の以下のコーナーで見られるので、ご参考に!
→「FX会社徹底比較!:取引コストで比べる」
FX会社のスプレッドは「0銭~」といったような、変動スプレッドのものが従来は多かったが、「0.7銭固定」といった固定スプレッドや、「0~0.8銭」など下限、上限の決まったスプレッドを提示するFX会社が増えてきたのも、今回のスプレッド競争の特徴だろう。
また、ユーロ/円、英ポンド/円など、米ドル/円以外の通貨ペアにスプレッド競争が広がったのももう一つのポイントだった。
夏~秋にかけてはネット証券大手のSBI証券と楽天証券による、“仁義なき手数料値下げ合戦”がニュースとなって世間の注目を集めたが、FX業界では実はそれよりもっと激しい競争が行われていたのだ。
【関連記事】
・スプレッド0.8銭固定のFX会社登場!FX会社のスプレッド競争が再燃か?
・FX会社のスプレッド競争が再び激化!「0.1銭~」のFX会社が新登場!
・「0銭~」や「0.8銭固定」など、スプレッド競争がさらに激しく!
・SBI証券 VS 楽天証券の値下げ競争よりもっと激しい競争があった!(1)
・SBI証券 VS 楽天証券の値下げ競争よりもっと激しい競争があった!(2)
■レバレッジ規制の実施が決定
2009年4月、金融庁がFXのレバレッジを規制する案を発表すると、FX業界関係者、FXファンの間では激しい議論が沸騰した。
金融庁はパブリックコメントの募集なども行ったが、結局、9月になって、「金融商品取引業等に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」が公布・施行され、レバレッジ規制は正式に実施されることが決定した。
このレバレッジ規制は顧客保護、業者のリスク管理、過当な投機を抑制するといった観点からなされるものとのこと。
これにより、FXのレバレッジは、2010年8月に50倍まで、さらに2011年8月に25倍までと段階的に規制されることとなる。
来年、2010年夏にまず第一弾が行われる、この「レバレッジ規制」がこれからのFX業界を動かす大きなイベントになることは間違いないだろう。
【関連記事・関連情報】
・衆議院議員・今井雅人さんに聞く(1)FXのレバレッジ規制はすべきか?
・もぐら叩き戦法がついに復活!その一方、気になるのはレバレッジ規制
・FX会社徹底比較!:レバレッジなどで比べる
■FX・証券業界の再編進む
前述したフォレックス・トレード、EMCOM TRADE、DMM.com証券など、ナロースプレッドを売り物にした新しいFX会社が登場する一方、これも前述したレバレッジ規制発表の影響などがあるのか、FX事業を他社に譲渡したり、会社そのものが吸収合併されたりする事例も目立った。
上記のEMCOM TRADEなどは、今年になって新登場したばかりというのに、早くもトレイダーズ証券へ吸収合併されている。
純粋なFX専業会社ではなく、証券会社になるが、ネット証券大手のマネックス証券とオリックス証券の合併は今年後半の非常に大きな話題だった。
ちなみに米ドル/円スプレッドの狭い順にFX会社を並べたものはザイFX!の以下のコーナーで見られるので、ご参考に!
→「FX会社徹底比較!:取引コストで比べる」
FX会社のスプレッドは「0銭~」といったような、変動スプレッドのものが従来は多かったが、「0.7銭固定」といった固定スプレッドや、「0~0.8銭」など下限、上限の決まったスプレッドを提示するFX会社が増えてきたのも、今回のスプレッド競争の特徴だろう。
また、ユーロ/円、英ポンド/円など、米ドル/円以外の通貨ペアにスプレッド競争が広がったのももう一つのポイントだった。
夏~秋にかけてはネット証券大手のSBI証券と楽天証券による、“仁義なき手数料値下げ合戦”がニュースとなって世間の注目を集めたが、FX業界では実はそれよりもっと激しい競争が行われていたのだ。
【関連記事】
・スプレッド0.8銭固定のFX会社登場!FX会社のスプレッド競争が再燃か?
・FX会社のスプレッド競争が再び激化!「0.1銭~」のFX会社が新登場!
・「0銭~」や「0.8銭固定」など、スプレッド競争がさらに激しく!
・SBI証券 VS 楽天証券の値下げ競争よりもっと激しい競争があった!(1)
・SBI証券 VS 楽天証券の値下げ競争よりもっと激しい競争があった!(2)
■レバレッジ規制の実施が決定
2009年4月、金融庁がFXのレバレッジを規制する案を発表すると、FX業界関係者、FXファンの間では激しい議論が沸騰した。
金融庁はパブリックコメントの募集なども行ったが、結局、9月になって、「金融商品取引業等に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」が公布・施行され、レバレッジ規制は正式に実施されることが決定した。
このレバレッジ規制は顧客保護、業者のリスク管理、過当な投機を抑制するといった観点からなされるものとのこと。
これにより、FXのレバレッジは、2010年8月に50倍まで、さらに2011年8月に25倍までと段階的に規制されることとなる。
来年、2010年夏にまず第一弾が行われる、この「レバレッジ規制」がこれからのFX業界を動かす大きなイベントになることは間違いないだろう。
【関連記事・関連情報】
・衆議院議員・今井雅人さんに聞く(1)FXのレバレッジ規制はすべきか?
・もぐら叩き戦法がついに復活!その一方、気になるのはレバレッジ規制
・FX会社徹底比較!:レバレッジなどで比べる
■FX・証券業界の再編進む
前述したフォレックス・トレード、EMCOM TRADE、DMM.com証券など、ナロースプレッドを売り物にした新しいFX会社が登場する一方、これも前述したレバレッジ規制発表の影響などがあるのか、FX事業を他社に譲渡したり、会社そのものが吸収合併されたりする事例も目立った。
上記のEMCOM TRADEなどは、今年になって新登場したばかりというのに、早くもトレイダーズ証券へ吸収合併されている。
純粋なFX専業会社ではなく、証券会社になるが、ネット証券大手のマネックス証券とオリックス証券の合併は今年後半の非常に大きな話題だった。

◆両社の合併を記念して、マネックス証券では5000円キャッシュバックキャンペーンを実施中。これは見逃せない! 詳しくはこちら→マネックス証券
そのオリックス証券はマネックス証券との合併話が明らかになる前にジェット証券を合併していたし、かざか証券のオンライントレード事業譲渡を受けていた。
また、野村證券系のネット証券・ジョインベスト証券は野村證券に合併され、サービス名「野村ジョイ」として再出発している。
そして、FROM EAST証券はフィリップファイナンシャルスに、ばんせい山丸証券はインヴァスト証券へFX事業を譲渡した。
会社の名称が変わっていなくても、資本関係やサービス内容が変わった会社もあった。アイディーオー証券は外為オンラインが属するISホールディングスの傘下に入ったし、JFXはヒロセ通商の子会社となった。
グローバルに事業展開している欧米の有力FX会社が日本に上陸してきたのも注目される動きだった。
そのオリックス証券はマネックス証券との合併話が明らかになる前にジェット証券を合併していたし、かざか証券のオンライントレード事業譲渡を受けていた。
また、野村證券系のネット証券・ジョインベスト証券は野村證券に合併され、サービス名「野村ジョイ」として再出発している。
そして、FROM EAST証券はフィリップファイナンシャルスに、ばんせい山丸証券はインヴァスト証券へFX事業を譲渡した。
会社の名称が変わっていなくても、資本関係やサービス内容が変わった会社もあった。アイディーオー証券は外為オンラインが属するISホールディングスの傘下に入ったし、JFXはヒロセ通商の子会社となった。
グローバルに事業展開している欧米の有力FX会社が日本に上陸してきたのも注目される動きだった。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)