ユーロ/米ドルは反発も、上値の重い状況。為替市場を先導していたユーロ/豪ドルは居心地の良い水準を探す動きに
ユーロ/米ドルは1.0805ドルまで下落しましたが、ウクライナ情勢のヘッドラインや、ECB(欧州中央銀行)理事会でユーロ圏の景気見通しは悪くなるものの、インフレ対応に軸足を置いていることがわかり1.1121ドルまで反発しました。
しかし買い上げるような状況ではないため、上値も重い状況です。
(出所:TradingView)
為替市場を先導していたユーロ/豪ドルも反発しており、しばらくは居心地の良い水準を探す動きに変わっています。
(出所:TradingView)
ただ超長期に関しては、前回のコラムでも書きましたが、まだ下がる可能性があると考えています。
【参考記事】
●ユーロ/米ドルは、1.1000ドルをレジスタンスと考えた売りトレードで。ユーロ/豪ドルは、1.36豪ドルが長期的な下値メドか(3月8日、バカラ村)
米ドル/円は116.35円で何度も上値が止められていましたが、そこをブレイクし118.22円まで上昇しました。
(出所:TradingView)
原油価格の上昇や、米国と日銀の金融政策の違い、地政学リスクでの米ドル買いなどもあり、上昇してきたことになります。
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今週開催のFOMCは0.25%利上げ織り込み済み。注目はドットチャートやパウエル議長の会見
今週(3月14日~)16日(水)にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。
ここでは0.25%の利上げが見込まれていますが、すでに織り込まれている状態です。
注目されるのは、ドットチャートやパウエル議長の会見になります。
ウクライナ情勢で今後の利上げ観測が後退している可能性もありますが、ただインフレ指標は高いままのため、金融政策の正常化を急ぐ可能性の方が高いのではないかと思います。
ECB理事会では、EU(欧州連合)が地理的にもウクライナから近いため、景気への悪影響が大きくなる可能性があったものの、インフレへの対応を優先していました。
米国の方がウクライナでの影響が少ないため、16日(水)のFOMCでもインフレの対応を優先してくる可能性があります。
そうなると、米長期金利もさらに上昇する可能性が出てきます。
(出所:TradingView)
3月18日(金)には日銀の金融政策決定会合があります。
日銀以外のほとんどの中央銀行は金融政策正常化に向かっていますが、日銀だけは緩和策を継続するため、円安になりやすい状況が続くことになります。
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米ドル/円はまだ上昇余地あり。次の主要高値は118.66円だが、同水準付近で1円幅の調整が起きる可能性も
米ドル/円は116.35円をブレイクしたことで、まだ上昇余地があると考えています。
次の主要な高値は118.66円になります。
市場参加者には120円予想も増えてきています。
JPモルガンに関しては、原油価格が年末までに1バレル185ドルに向けて上昇する可能性があるとしており、そのときは米ドル/円は125円まで上昇するとの予想をしています。
原油価格に関しては、他の金融機関も上昇するとの予想が多く、1バレル200ドルとの予想も出ています。
ただ目先に関しては、118.66円付近は重要な水準だと思います。
(出所:TradingView)
その直前か、少し超えたところ辺りでは、1円幅以上の調整が起きる可能性が高いと思います。
最近の傾向では、上昇トレンドとなった際、調整がない状態での上昇幅は4円程度で止まっています。
今回の上昇は114.65円からになるため、118円台ミドル辺りまで上昇すれば調整が起きやすいことになります。
ただ、円を買うような材料もなく、資源価格も高止まりする可能性が高いことから、資源のない日本は円売りになりやすく、米ドル/円もクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も買い方向で考えておくのがいいのではないかと思います。
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