金融市場はウクライナ情勢で右往左往する動き。ただ、地政学リスクの動きでトレンド発生することは少ない
テレビなど、ニュースのほとんどがウクライナ情勢となっており、世界中がロシアの出方に注目しています。
ウクライナの市民の状況も報じられていますが、それを見ると悲しくなります。一刻も早く終息してほしいところです。
写真はウクライナの首都キエフの街並み(ロシア侵攻前)。テレビなど、ニュースのほとんどがウクライナ情勢になっていて、世界中がロシアの出方に注目している (C)Leonid Andronov/AdobeStock
金融市場はヘッドラインで右往左往している動きが続いています。
ただ気を付けたいのは、地政学リスクの動きでトレンドが発生することが少ないということです。
【参考記事】
●ネジレや歪みが解消されるとき、相場は大きく動く! 今はヘッドラインで乱高下する展開、無理にトレードする必要はない(2月22日、バカラ村)
そのため、突っ込んでエントリーすると、高値掴みや底値売りになりやすく、そこは注意するべきところです。
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FRBの今後の金融政策が金融市場を動かすことになる。3月FOMCでの0.25%利上げはほぼ確実
またウクライナ情勢よりも、FRB(米連邦準備制度理事会)の今後の金融政策が金融市場を動かすことになると思いますので、その材料の方を重視するべきだと思います。
ウクライナ情勢によって、FRBの金融政策正常化への期待が後退していますが、ただインフレが収まるわけではないため、3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、0.25%の利上げはほぼ確実に行われると思います。
まだ0.50%の利上げ幅の可能性も、若干あるように思います。
3月15日(火)~16日(水)に開催されるFOMCまで、雇用統計やCPIなどの発表もあるため、それら次第ということになりそうです。
今週(3月1日~)は、2日(火)と3日(水)にパウエルFRB議長の議会証言が行われます。
0.25%の利上げへの言及はあると思いますが、それ以降の利上げやQT(量的引き締め)に関しては、ウクライナ情勢が落ち着いていないこともあり、発言を控えるか、これまでと同じ見解を繰り返すだけに思います。
3月2日・3日にパウエル議長の議会証言が行われる。利上げやQTに関しては、ウクライナ情勢などもあり、発言を控えるか、これまでと同じ発言に終始か (C)Bloomberg/GettyImages
米ドル/円を売るなら、季節性も踏まえて3月~4月以降が良さそう。今、トレードするなら押し目買いで細かく利食い
以前も当コラムで解説しましたが、米ドル/円はFRBが利上げを行うまでは底堅い推移が続きやすいように考えています。
もし売りを考えるのであれば、季節性も踏まえて、3月~4月以降がいいのではないかという考えのままでいます。
【参考記事】
●米ドル/円は3月頃まで底堅く、それ以降は戻り売りの相場になりやすいか。新たな買い材料が出ても、上値は118円が限界(2月8日、バカラ村)
(出所:TradingView)
過去の利上げ局面を見ると、利上げ後の米ドル/円は弱くなる(売られやすくなる)傾向にあり、季節性もあって、売りはFOMC後から考えればいいのではないかと思います。
今はまだ底堅く、もしトレードするのであれば押し目買いで細かく利食いしていくような感じで考えています。
(出所:TradingView)
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米ドル/円は安値が切り上がる。114円台半ばをストップに、下がれば買い、上がれば早めに利食いで
2月の米ドル/円は114円台で底堅く推移しており、22日(火)に114.50円まで下がり、24日(木)は114.41円まで下がっていましたが、そこから地政学リスクが出ても下げ渋っています。
日足で見ると、112.53円、そして113.46円と安値が切り上がってきています。
(出所:TradingView)
高値は116.35円で2度止まっていることもあり、高いところで買うことはできませんが、114円台半ばをストップに、下がれば買いを、上がれば早めに利食いを、FOMCまで続けることができるのではないかと思います。
3月16日(水)までに116.35円超えの有無に関しては、そこはわかりませんが、超えたとしても、ブレイクで買うのはリスクが高く、その場合も押し目で買うというのを考えたトレードがいいのではないかと思います。
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