米ドル/円は140円台乗せ。米ドル高相場を止めるにはインフレ指標の低下が必要になる
米ドル高相場が継続しています。
米ドル/円は140円台に乗り、英ポンド/米ドルは1.15ドル割れまで下がりました。
パウエルFRB議長がジャクソンホール会議でインフレが収まるまで金融引き締めを行うと発言したことが米ドル高の動きにつながっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
この米ドル高の動きが止まるためには、インフレ関連の経済指標が低下する必要があります。
9月13日(火)に米国のCPI(消費者物価指数)が発表されるため、これが低下しているようであれば、米ドル高の動きも止まることになると思います。
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ECB理事会での利上げ幅が0.50%でも0.75%でも、ユーロ/米ドルの下降トレンドは継続しそう
今週(9月5日~)は、8日(木)にECB(欧州中央銀行)理事会があります。
ユーロ圏のCPIも、8月は前年同月比でプラス9.1%まで上がってきています。
これを受けて、ゴールドマン・サックスなどはECB理事会で0.75%の利上げを予想しています。
0.75%予想が多くなっていますが、0.50%予想もあり、ECB理事会での内容でユーロが動くことになりそうです。
そして、ラガルド総裁はジャクソンホール会議を欠席していたため、今回の会見には注目されます。
0.75%の利上げとなった場合は、瞬間的に通貨ユーロは上昇すると思いますが、ただリセッション(景気後退)懸念がさらに高まり、大きな流れとしてのユーロ/米ドルの下降トレンドを変えるようなことはないと思います。
【参考記事】
●ユーロ/米ドルは、1.03ドル台のレジスタンスが機能。基本は0.97ドル台の下降チャネル下限をメドにした売り目線で! 大きな流れとしての米ドル高は継続(8月30日、バカラ村)
0.50%の利上げだった場合は、予想が0.75%の方が多いこともあり、ハト派と受けとられ、ユーロは売られるように思います。
どちらにしても、ユーロ/米ドルはまだ下降トレンドが継続しそうです。
(出所:TradingView)
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ユーロ/米ドルが1.03ドル台半ばを超えるまでは、為替相場は米ドル高トレンドが継続か
ユーロ/米ドルは下降トレンドが継続していますが、この米ドル高が止まるとすれば、チャートからは、超長期のレジスタンスラインとなる1.03ドル台半ばを超えた場合だと思います。
この1.03ドル台半ばを超えるまでは、他のドルストレートも含めて米ドル高トレンドが継続すると考えています。
(出所:TradingView)
ユーロ圏の要人からは、ユーロ/米ドルの下がるスピードを抑えるための発言も出てきやすくなっています。
ユーロ/米ドルが下がる(ユーロ安・米ドル高)と輸入インフレになるため、タカ派な要人発言が出やすくなります。ただ米国よりも景況感が悪く、そしてテクニカル分析からも米ドル高トレンドが継続しているため、下降トレンドは簡単には止まらないように思います。
下降チャネルの下限は0.96ドル台まで下がってきており、まだ米ドル高の余地はあると考えています。
為替市場は米ドル高トレンドが続いていますが、ユーロ/米ドルが1.03ドル台半ばを超えるまでは、今の流れが継続すると思うため、米ドル買いのトレード継続でいいのではないかと思います。
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