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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

米ドル/円での米ドル安がもっとも可能性が高い!
127円や125円が目安。一気には落ちないだろうが、
歴史的な円安の反動が出る1年で、いずれは大相場に

2023年01月13日(金)13:06公開 (2023年01月13日(金)13:06更新)
今井雅人

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予想どおりの米CPIを受けて、急激な米ドル安となる異常な動き

 昨日(1月12日)発表された米国のCPI(消費者物価指数)の結果への反応は正直驚きでした。

 事前予想は前年比で6.5%ということでしたが、結果は、予想通りの結果となりました。また、コア指数も予想通りでした。

普通であれば、予想どおりの結果となれば、相場はほとんど反応しません。結果が発表されたとき、今回はあまり動かないと考えていました。

 ところが、そこから急激な米ドル安となり、米ドル/円も一気に128円台にまで下落する展開となりました。米国の長期金利(10年債利回り)も低下しています。異常な動きでした。

米ドル/円&米長期金利(米10年債利回り) 15分足
米ドル/円&米長期金利(米10年債利回り) 15分足チャート

(出所:TradingView

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米CPIが今後もこのペースで低下していけば、今後7~8カ月で目標の2%へ到達。基本は米ドル安方向

 どうして、こういう反応をしたのかというのは、よくわかりませんが、前回の結果が7.1%でしたから、1ヶ月で0.6%低下しています。その前の月が7.7%でしたので、これで2ヶ月連続で0.6%低下したことになります。

 もし、今後もこのペースで低下をしていけば、今後7~8カ月で目標の2%に達することになります。

 もちろん今後も毎月このペースで低下するとは限りませんが、そういう期待感を市場が持ったのかもしれません。

 というよりも、現在は市場自体が米金利低下、米ドル安の材料を待っていると言った方が正確かもしれません。

 これで、今後の流れは方向付けられたと感じています。基本はドル安方向を見ながらやっていきたいと思います。

黒田日銀総裁は、退任前までに自らの政策に一区切りをつけるつもりなのかも

 もう1つ、大きなニュースがありました。

 読売新聞が「次回の日銀の政策決定会合で、これまでの異次元の金融緩和の副作用について点検を実施する」という記事を出しました。

 次回の会合は1月17日(火)、18日(水)ですが、すでに今は会合の前は関係者は発言を控えるといういわゆるブラックアウト期間に入っています。

 こういう時は、市場にメッセージを出すのに、自分ではできないので、マスコミを使って情報を事前に市場に流して、地ならしをしておくということが時々行われますが、今回はそれに当たると思います。

 ご存じのとおり、日銀は昨年末(2022年末)、YCC(イールドカーブコントロール)の変動幅を従来の0%±0.25%から、0%±0.5%に拡大しました。

【※関連記事はこちら!】
【2023年のFX予想】日銀ショックの次の、大きな流れの変化は2月から4月くらいに起きる。米ドルの戻り売りが基本戦略! 米ドル/円は大きめに戻っても133円台程度か(2022年12月22日、今井雅人)

 拡大後、日本国債10年物の利回りは0.25%から0.5%に跳ね上がっていますので、実質的な利上げであることは間違いありません。それに加えて今回の副作用点検です。

 これは、日銀のスタンスが若干変わってきたと当然市場は考えます。黒田総裁は4月8日(土)に任期を終えて退任されますが、それまでにこれまでの自らの政策に一区切りをつけるつもりなのかもしれません。

黒田日銀総裁写真

日銀の実質的な利上げに加えて、今回の副作用点検に関する記事が出たということは、黒田総裁は4月8日(土)の退任までにこれまでの自らの政策に一区切りをつけるつもりなのかもしれない (C)Bloomberg/Getty Images

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米ドル/円での米ドル安がもっとも可能性が高い。127円や125円が1つの目安

 以上のことを考えると、今後は、米ドル/円での米ドル安がもっとも可能性が高いということが考えられます。

 では、どこまで下がるかということですが、日足のチャートを見ると、ここのところ上下動を繰り返しながら、下落トレンドを形成していることがわかります。ですから、一気に落ちることはないとは思います。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

 週足を見ると、一目均衡表の雲の中に入り込んでいることがわかります。とても重要なポイントです。そこがしっかり中に入ってくると127円が見えてきます。その次は125円です。まずはこの辺りが1つの目安ではないかと考えています。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足チャート

(出所:TradingView

 さすがに今回の局面ではそれ以上の下落はないと思います。ただ、昔から「山高ければ谷深し」とよく言われますが、昨年、歴史的な円安になった反動が出る1年でしょうから、いずれ大相場になってくる可能性は高いと考えておきます。


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