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田向宏行
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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

ユーロ/米ドルは1.08ドル台で売り、1.06ドル台で手仕舞
いするイメージ。米ドル/円は今週あたりから上がりやすい
季節性。戻り売り場になりそうだが、期末フローに注意!

2023年03月28日(火)12:05公開 (2023年03月28日(火)12:05更新)
バカラ村

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パウエルFRB議長は年内の利下げを否定したが、市場参加者は年内の利下げがあると考えており、見通しが違っている状態に

 3月22日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、0.25%の利上げを行いました。

 ドットチャートからは、あと1回の利上げの可能性があり、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見では年内の利下げを否定しました。

 ただ、市場参加者は年内に利下げがあると考えており、債券王のガンドラック氏も「まもなく大幅利下げを行うと予想」と発言しています。

市場とパウエル議長の見通しが違っている状態です。

パウエルFRB議長写真

パウエル議長は3月22日(水)のFOMC後の会見で、年内の利下げを否定したが、市場参加者は年内の利下げがあると考えており、市場とパウエル議長の見通しが違っている状態に (C)Bloomberg/Getty Images News

 これは、3月7日(火)のときの議会証言で、パウエル議長は利上げの再加速を示唆していましたが、その直後に金融システム不安が出たことで、0.50%の利上げはなくなり、たった数日で考えを修正してきたことが影響しています。

 さらに振り返ると、2021年のときにはパウエル議長は「インフレは一時的」としていましたが、このときも市場との認識が違っており、結果的に市場の方が正しかった状態です。

金融市場には「中央銀行にはさからうな」という言葉がありますが、今は「中央銀行を疑え」という認識のようです。

銀行の破綻などでリスク回避の動きになるときもあるが、各国当局がすぐに対応

 金融システム不安が燻った状態が続いていますが、今週末もその対策が出ています。

 3月24日(金)にイエレン米財務長官が金融安定監視評議会を緊急招集しました。

 詳細な内容は公表されておらず、金融不安はない、としていますが、ただ緊急招集するほどの状況のため、まだリスク選好になるような状況ではなさそうです。

 ただ、銀行の破綻などでリスク回避の動きになるときもありますが、各国当局がすぐに対応してくるため、リスク回避の動きは短期的に終わっています。

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年内利下げに入っている可能性があるため、米金利の上昇は続かず、米ドル/円の上昇も続かないということに

 金融システム不安は材料として続いておらず、ただ、市場のメインのテーマはFRBの利上げ終了になり、これは昨年(2022年)から長く続いているテーマで、今後もこのテーマは続くと思います。

 このテーマからは、利上げサイクルはすでに終わり、もしくはあと1回の利上げの可能性があり、年内には利下げに入っている可能性があるため、米金利の上昇は続かないと思います。

米長期金利(米10年債利回り)と米ドル/円の相関性は非常に高いため、米ドル/円の上昇も続かない、ということになります。

米ドル/円&米長期金利(米10年債利回り) 日足
米ドル/円&米長期金利(米10年債利回り) 日足チャート

(出所:TradingView

米ドル/円は今週ぐらいから上がりやすい傾向が出てきやすい季節性。米ドル/円の戻り売り場になりそう

 今週(3月27日~)は、期末の最終週となります。

期末フローが出やすいときになるため、上下動には注意が必要になります。

先週のコラムでも記載しましたが、季節性からは、先週(3月20日~)までは、リパトリでの米ドル/円の売りが出やすいときでした。

【※関連記事はこちら!】
米ドル/円は133円台を目途に戻り売り! 金融不安は燻ぶったままで、FOMCもあるが、米長期金利が上昇するとは考えにくく、米ドル/円の上昇も一時的になりそう(3月22日、バカラ村)

 そして、FXライターの高城さんの記事でも書かれていますが、今週ぐらいからは反対に上がりやすい傾向が出てきやすい季節性となります。

 大局観としては、米金利は上昇が続かないと考えていることもあり、この季節性での上昇が米ドル/円の戻り売りの場になるのではないかと考えています。

 米長期金利も、昨年12月ごろから3.2~3.3%台でサポートされており、現在は反発していますが、直近高値の3.64%台あたりが上値目途と考えられ、米ドル/円もそれに合わせて上値が抑えられるのではないかと思います。

米長期金利 日足
米長期金利 日足チャート

(出所:TradingView

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ユーロ/米ドルは1.08ドル台で売り、1.06ドル台で手仕舞いするイメージ

数週間以上の期間であれば、米ドル/円は戻り売りだと考えていますが、今は期末ということもあり、今週に限っては豪ドル/米ドルの戻り売り、もしくはユーロ/米ドルの戻り売りで考えています。

 ユーロ/米ドルは1.0930ドルで上昇が止まっており、1.05~1.10ドルのレンジが続いています。

 今週は1.08ドル台での売り、1.06ドル台に入れば手仕舞いするような、そんなイメージで考えています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

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