今週から来週は、パウエルFRB議長の議会証言を皮切りに重要なイベントが続く
今週(3月6日~)は、重要イベントが豊富にある週です。
まず、本日(3月7日)24時からパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言、明日(3月8日)の23時からは下院での議会証言があります。
金曜日(3月10日)は、黒田総裁最後の日銀会合(日銀金融政策決定会合)です。
そして、米雇用統計もあります。
来週、3月14日(火)は米CPI(消費者物価指数)の発表もあります。
しばらく、重要なイベントが続くことになります。
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黒田総裁最後の日銀会合で、金融政策を修正してくる確率は2~3割程度か。イベントリスクを無理にとる必要はない
パウエル議長の議会証言では、最近の経済指標は強いものが多いため、タカ派な発言になりやすいと思います。
タカ派であれば米ドル高となりますが、ただ、市場参加者の多くがタカ派だと予想しているため、あまり動かないかもしれません。
金曜日の日銀会合は非常に重要なイベントだと思います。
黒田総裁の最後となるため、金融政策を修正してくる可能性もあるように思います。
黒田日銀総裁最後の日銀会合となるため、金融政策を修正してくる可能性もある (C)Bloomberg/Getty Images
ただ、3月2日(木)にブルームバーグが関係者の話として「日銀はYCC(イールドカーブコントロール)の効果を見極め、3月会合で現行緩和継続」と報じました。
これは、昨年(2022年)12月の日銀会合でYCCの変動幅を拡大し、その効果をしばらく見極めるため、今回は現状維持にするのではないかという内容です。
3月は期末ということもあり、ここで金融政策を修正し相場が荒れるよりも、現状維持で安定的に通過させるのではないか、という予想もあります。
ただ、YCCを修正する場合、修正することが予想されていると投機筋にアタックを仕掛けられ、それを日銀が対抗する必要が出てきます。
そのため、YCCの修正はサプライズが適していると考えられています。
もし、日銀がYCCを修正しようと考えているのであれば、ブルームバーグの報道記事も、サプライズを演出するために流した記事と考えることもできます。
今回の日銀会合は、7~8割ぐらいの確率で現状維持だと思いますが、2~3割程度の確率で金融政策を修正してくる可能性もあるのではないかと思います。
もし、YCCを再修正するようであれば、前回の米ドル/円は約6円ほど円高となりましたが、今回は2~3円程度の円高になる可能性があるように思います。
もし、YCCを撤廃するようであれば5円程度の円高の可能性もあるように思います。
(出所:TradingView)
ただ、イベントリスクを無理に取る必要もないと思うため、基本的には円のポジションは持たない方がいいように思います。
米ドル/円は様子見で、134~137円のレンジか。ユーロ/米ドルは0.50%の大幅連続利上げが予想されており、戻り売りは避けたい
多くのドルストレート(米ドルが絡んだ通貨ペア)はもみ合いになっていますが、基本的には米ドル買い方向で考えています。
今週は、米ドル/円はリスクが高いと思うため、様子見でいいと思いますが、レンジ幅としては134~137円のレンジではないかと考えています。
(出所:TradingView)
ユーロ/米ドルは1.05~1.08ドルのもみ合いですが、ただ、3月16日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会では、0.50%の大幅利上げが予想されており、さらに次回以降も0.50%の利上げが予想されています。
そのため、ユーロは底堅いと思うので、ユーロ/米ドルでの米ドル買い(戻り売り)は避けたいと思います。
(出所:TradingView)
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英ポンド/米ドルや豪ドル/米ドルは、レンジ上限で戻り売り
英ポンド/米ドルは1.1900~1.2150ドル、もう少し広く見ると1.1900~1.2270ドルのもみ合いとなっています。
レンジ上限の1.21ドル台での戻り売りでいいのではないかと考えています。
(出所:TradingView)
豪ドル/米ドルも、短期的には0.6700~0.6800ドルのもみ合いですが、英ポンド/米ドルと同じように0.6700~0.6850ドルのもみ合いだとも考えられます。
こちらも同じように、戻り売りで考えています。
(出所:TradingView)
今週の米雇用統計や来週の米CPIの内容次第で、米ドルの動きも変わりますが、予想値と同じ、もしくは高ければ米ドル高は継続するのではないかと思います。
もみ合いになっていますが、レンジの端にくれば米ドル買いで考えています。
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