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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

米ドル/円を戻り売り! YCC修正・撤廃で120円を予想
する声も。大きな流れは米ドル安で、「米ドル離れ」が
始まるかも。「金利上げすぎ」のNZドルに急落リスク!

2023年04月10日(月)15:54公開 (2023年04月10日(月)15:54更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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新年度の米ドル買いと、植田日銀総裁の就任会見

今日は4月10日(月)、ゴトー日ということで、朝から米ドル買いが出ていますね。

早朝には132円を割る場面もありましたが。

中国が台湾周辺で大規模な軍事演習を行い、緊張が高まったことが原因だったようです。


9時以降は、期初の米雇用統計通過を待っていた輸入企業や機関投資家などの買いが入り、132.80円付近の高値をつけています。

米ドル/円 15分足
米ドル/円 15分足チャート

(出所:TradingView

今週(4月10日~)は、4月12日(水)に米CPI(消費者物価指数)と、3月開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が発表されますし、今日19時15分からは植田日銀総裁の就任会見も注目されています。


日本国債には、YCC(イールドカーブコントロール)の修正・撤廃を期待した仕掛けが入り、長期金利は上限の0.5%手前まで上がっていますね。

6月までのYCC修正・撤廃予想が半数以上

市場関係者に聞いたQUICKの調査では、4月28日(金)の日銀会合(日銀金融政策決定会合)での修正・撤廃を予想するのは、108名中16名。6月16日では50名です。


半数以上が、6月までの修正・撤廃を予想しています。

ある程度予想されたことだけに、実際に修正・撤廃があっても瞬間的な動きにとどまり、戻ってくるのではないかと予想する人も多いですね。

4月にいきなり撤廃すればショックは大きいでしょうし、6月の会合で修正にとどめれば戻ってきしまうかもしれない。

どの程度サプライズになるか、ということですね。

それに関しては、円高を予想する声も増えてきています。


モルガン・スタンレーは、米ドル/円の上昇を予想していたのですが、方針を転換し、ターゲットを120円としています。


ブルームバーグでは「米ドルはさらに大幅下落の可能性、年内120円も-為替予想首位のMPS」と、同じく120円をターゲットとする予想記事が出ていました。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足チャート

(出所:TradingView

「米ドル離れ」が始まるか

米金利のピボット(政策転換)で、大局的な方向は米ドル安ですね。

今年(2023年)の米ドル/円は、昨年(2022年)の上昇に対する50%戻しである127.27円まで下がってから反発、200日移動平均線まで戻してから再び下げています。135円台も苦しくなってきました。


タイミングはともかく、大きな流れは米ドル安でしょうね。


このコラムでも何度か話題にしてきましたが、ゾルタン・ポズサーが指摘するような「米ドル離れ」が始まるのかもしれません。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

フランスのマクロン大統領も北京を訪問し、接近する姿勢を強めています。


今はまだ、FEDピボットによる米ドル安の段階だと思いたいですが、市場が「米ドル離れ」にフォーカスしてくると怖いですね。

米ドル安に呼応するように、ゴールドも2000ドル前後で高止まりしています。

中国は金準備を急ピッチに積み上げ、一方では米国債を売却しています。


中国の金準備高の公表は、不定期で実態がつかみにくかったのですが、この5か月ほどは毎月公表を続け、金準備を急増させていることが不気味ですね。


いずれにせよ、中央銀行が金現物を買い集めると、現物市場の需給はタイトになります。


この先、FEDピボットも重なるタイミングなので、米ドル安が本格化すれば、金市場では、さらに上昇する可能性が出てきました。

NY金先物 週足
NY金先物 週足チャート

(出所:TradingView

「金利上げすぎ」のニュージーランドドルに、急落のリスク

先週(4月3日~)、相次いで政策金利が発表されたオセアニアに目を移すと、豪州の0.25%利上げは予想どおりでしたが、サプライズとなったのがニュージーランド


0.25%利上げのコンセンサスに対して、0.50%利上げとなり、さらにあと1回の利上げを示唆しています。

その割に、ニュージーランドドルは買われていないですね。

豪州と同じく、ニュージーランドに対する市場の見方は「やり過ぎ」


金利を過度に上げすぎて、景気を後退させるリスクが意識されています。


メルマガでも指摘しましたが、過去1年のニュージーランドの住宅価格は記録的な下落となり、企業景況感も1970年代以降でもっとも低い水準にあります。

【※関連コンテンツはこちら!】
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利上げではなく財政政策で対応すべきでは、と思ってしまいますね。


RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])は、インフレターゲットを導入した中央銀行ということもあって、金融政策でインフレ抑制を命題としているのでしょうか……。

利上げ打ち止めが近づき、これだけ景気に負荷をかけると、ピボット後の利下げ幅も大きくなる。


ニュージーランドドルが落ち始めると大きいのではと思います。

今週の戦略はどう考えますか?

米ドル/円、あるいはニュージーランドドル/円の戻り売りでいいのではないでしょうか。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

ニュージーランドドル/円 日足
ニュージーランドドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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