今年のテーマであるゴールドは続伸中、為替はどうなる?
みなさん、こんにちは
今年も第2四半期に突入しました。そこでここまでのマーケットを整理してみます。
2020~21年のマーケットの中心は米国株。2022年のマーケットの中心はなんといっても米ドル/円を中心とした為替でした。
そして、このコラムでも何度か取り上げましたが、2023年の注目はコモディティ、ゴールド(金)だと思っています。
そのゴールドは今月も続伸。一時2048ドルの高値まで急騰しています。
(出所:TradingView)
基本、為替もこのトレンドに追随するものと想定しています。
ゴールドの上昇に対して、通常は米ドル売りです。
ゴールドに追随して順調に値を上げるスイスフラン
では、今年(2023年)の為替市場の動向をチェックしてみましょう。
下図は主要通貨の対米ドルの騰落率です。
主要通貨の中で、米ドルに対してもっとも上昇しているのは、スイスフラン、次が英ポンド、ユーロとなります。
一方、米ドルに対して最も売られているのは日本円、そしてニュージーランドドルとなります。
つまり、ゴールドが上昇していることで、対欧州通貨では素直に米ドル安になっていますが、主要通貨の全てで米ドルが売られているわけではないのです。
米ドル以外でゴールドの強弱を為替で表現するには、まず豪ドルといわれています。しかし、今年の豪州は景気が悪化しているため、ゴールドの強さを豪ドルでうまく表現できません。
ゴールドを表現する別の通貨を見てみましょう。
それは世界の安全資産であるスイスフラン。
先週も取り上げたスイスフランは、ゴールドに追随して順調に値を上げています(=米ドル/スイスフランの下落)。
(出所:TradingView)
【※関連記事はこちら!】
⇒ゴールドの底堅さによる米ドル安とスイスフラン高で、米ドル/スイスフランは戻り売り。この動きに連動し、米ドル/円も戻り売りが良さそう(2023年4月13日、西原宏一)
ユーロ/米ドルも底堅く推移。
そうした中、欧州通貨に対する米ドル売りに全く反応しない通貨があります。
それは日本円です。
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ゴールドの続伸を横目にスイスフラン/円を押し目買い
今週は本邦投資家からも新規投資に伴って円売りが断続的にマーケットに持ち込まれ、米ドル/円だけは反発。一時135.13円まで反発しています。
(出所:TradingView)
5月3日のFOMC(米連邦公開市場委員会)までは、一時的な調整もあるかもしれませんが、それ以降に米ドルの下値余地は拡大するというスタンスは変えていません。
米ドル/スイスフランも上値の重い展開が続いています。
ただ、米系のリアルマネーも日本株購入と同時に米ドル/円の買いを持ち込む参加者も少なくないとの報道もあり、米ドル/円だけは底堅く推移。
結果、今週のユーロ/円や英ポンド/円、そしてスイスフラン/円は急騰しています。
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スイスフラン/円は44年前の高値に向けて上昇中!?
個人的な注目はゴールドと連動して上げてきているスイスフラン/円。
本稿執筆時のスイスフラン/円は、150.25円レベルで推移しており、去年の高値である151.48円に向けて上昇中です。
そして、もっと長期の高値をチェックするために、スイスフラン/円の年足を見てみましょう。
(出所:TradingView)
次の高値は1980年の高値である151.62円となります。
さらには1979年の159.08円。
仮にゴールドが2075ドルを上抜いてくると、スイスフラン/円も159円に向けて上昇が継続するとみます。
ゴールドの上昇に追随して続伸するスイスフラン/円に注目です。
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